リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)非鉄金属市況及び為替の変動
当社グループが製品として購入しておりますニッケルは、ロンドン金属取引所(LME)の相場により決定される国際市況商品であり、その時点での市場価格を反映させているため、仕入金額及び売上高は大きく変動する可能性があります。また為替変動の影響も受けます。このため、常に適正な在庫の確保に努めリスク軽減を図っておりますが、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)不動産市況の影響について
当社グループが保有する不動産は、景気や金利、地価など経済情勢の影響を受けやすく、当社においては不動産査定や不動産営業において豊富な経験と高度な専門知識を有する人材が対応しておりますが、不動産市況が当社の予想を超えて、想定以上の資産価値の下落を生じるような事態に及んだ場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)保有有価証券の評価損について
当社グループは、時価のある優良株式を保有しているため、株式市場の変動に伴い、評価損が発生する可能性があり、当社の経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。
(4)減損のリスク
当社グループの保有資産について、実質的価値の低下等により減損処理が必要になった場合、当社の経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。
(5)不良債権発生のリスク
当社グループでは、販売先との取引開始にあたっては、業界情報の収集や、信用調査会社を利用して信用度、経営成績、資産内容等の調査を実施して与信管理を行っており、必要に応じて担保や保証を取り付け貸倒れリスクの保全を図っております。しかしながら取引先の業績悪化などにより予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、損失を被った場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)気候変動のリスク
当社グループの金属事業部においては、ニッケルが再生エネルギーに転換のために重要な金属であることから、需要は急増する可能性がある一方、当社が仕入れている海外の生産拠点である鉱山や工場が気候変動による影響を受ける可能性もあり、生産量が追い付かなかったり、コスト増加の可能性があります。
不動産事業においては、日本で特に自然災害が多いことから、風水害等の物理的リスクの影響は大きなものになる可能性があります。その場合、その場に存在し移転等が困難なため、不動産というアセット等に直接的なダメージ等の影響を及ぼします。不動産の建設に際しても、多くの機材や建材等が使用され、建築後にも電力が多く消費されるため、温室効果ガスの排出等の規制を受けやすいことがあります。そのため、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)継続企業の前提に関する重要事象等
前連結会計年度においては、営業損失やマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しておりました。当連結会計年度においては、売上増や営業利益の黒字化を目指して必死に取り組んでおりましたが、中国経済の停滞や原材料価格の高騰等により想像以上に売上の回復が遅れ、営業損失の状態を解消することができませんでした。このため、当連結会計年度においても、営業損失やマイナスの営業キャッシュ・フローを計上したことによって、継続企業の前提に関する重要事象等が存在しております。しかしながら、この状況を改善するため、当連結会計年度においては、有価証券の運用で大きな利益をあげて資金も調達し、経常損益は黒字となりましたので、資金計画に不確実性は認められません。
そのため、継続企業の前提に関する注記の必要は無いものと判断しております。
配当政策
3 【配当政策】
当社は、株主の皆様への利益還元を経営の最重要政策に位置づけており、経営の改善と業務の効率化に努め、企業価値を高めていく所存であります。当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、取締役会であります。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、誠に遺憾ながら期末配当は見送ることとさせていただきます。