事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
-
セグメント別売上構成
-
セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|
---|---|---|---|---|---|---|
カラー&ファンクショナルプロダクト | 65,636 | 54.8 | 2,453 | 53.9 | 3.7 | |
ポリマー&コーティングマテリアル | 24,372 | 20.3 | 2,659 | 58.4 | 10.9 | |
グラフィック&プリンティングマテリアル | 30,369 | 25.3 | -561 | -12.3 | -1.8 | |
その他 | -554 | -0.5 | 0 | N/A | N/A | N/A |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(大日精化工業株式会社)及び関係会社29社により構成されております。当社は子会社25社を連結し、関連会社4社のうち3社について持分法を適用しております。
当社グループが営んでいる主な事業内容及び当該事業に係る位置づけは、次のとおりであります。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)
当事業は、顔料・繊維用着色剤・プラスチック用着色剤・コンパウンド・顔料分散体・機能性材料の製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社であるDAICOLOR ITALY S.R.L. 、ハイテックケミ㈱、DAINICHI COLOR (THAILAND),LTD.が製造・販売に携わっております。なお、当社と関係会社との間に製品、原材料等の取引が行われております。
(ポリマー&コーティング マテリアル)
当事業は、ウレタン樹脂・UV・EBコート剤・天然物由来高分子の製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社である浮間合成㈱及び大日精化(上海)化工有限公司が製造・販売に携わっております。なお、当社と関係会社との間に製品・原材料等の取引が行われております。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)
当事業は、グラビアインキ・オフセットインキの製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社であるP.T.HI-TECH INK INDONESIAが製造・販売に携わっております。なお、当社と関係会社との間に製品・原材料等の取引が行われております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
2024年3月31日現在
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績
当連結会計年度の当社グループを取り巻く経済環境は、インフレ等による世界的な需要の減少により欧州・中国経済が停滞する一方、日本経済は、好調な自動車生産やインバウンド需要により緩やかに回復となりました。
このような環境の中、当社グループは、最終年度を迎えた中期経営計画の基本戦略である「技術主導による競争優位性の確保」「サステナブル社会の実現に向けたESG重視の経営推進」「事業基盤の強化のための海外事業の拡大」と資本効率を重視した経営に基づく施策を引き続き進めてまいりました。
当社グループの主要な業界別の売上動向ですが、輸送機器業界向けは、サプライチェーン上の在庫調整が概ね完了し、下期から回復しましたが、年明け以降、震災等の影響により弱含みとなりました。情報電子業界の液晶ディスプレイ向けは、前期の落ち込みから回復しましたが、下期にかけて再び弱含みで推移し、包装業界及び建材業界向けは物価高を背景とした消費低迷により低調に推移しました。海外は、中国現地法人が景気低迷により低調に推移しました。この結果、売上高は、1,198億2千4百万円(前年同期比1.8%減)と減収になりました。
一方、営業利益は、原材料価格は高止まりましたが、販売価格の改定を進め45億5千万円(同72.7%増)と増益になりました。また、経常利益は、50億3百万円(同48.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に政策保有株式売却による投資有価証券売却益、特別損失に固定資産の減損損失を計上した結果、36億6千万円(同82.3%増)とそれぞれ増益になりました。
次に報告セグメントの業績についてご報告いたします。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)
当事業は、顔料・繊維用着色剤・プラスチック用着色剤・コンパウンド・顔料分散体・機能性材料の製造・販売を行っております。
情報電子業界向けの顔料及び分散体の売上高は、期初から好調でありました液晶ディスプレイ用途が期末にかけて弱含みで推移しました。輸送機器業界向けのコンパウンド・着色剤は、在庫調整の完了により回復しましたが、年明け以降は震災等の影響により弱含みで推移しました。海外のコンパウンド・着色剤は、インド子会社の自動車向けが好調に推移した一方、中国子会社の家電OA機器向けが低調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は、655億1千7百万円(同2.5%減)と減収になりましたが、営業利益は、販売価格の改定を進めた事により24億5千3百万円(同22.4%増)と増益になりました。
(ポリマー&コーティング マテリアル)
当事業は、ウレタン樹脂・UV・EBコーティング剤・天然物由来高分子の製造・販売を行っております。
ウレタン樹脂は、輸送機器業界向けが期初より回復しましたが、年明け以降、震災等の影響により弱含みで推移しました。衣料品・服飾品業界向けは、中国で一部需要低迷がありましたが、総じて堅調に推移しました。情報電子業界の液晶ディスプレイ向けのコーティング剤は、期初から好調に推移しましたが、第4四半期以降、市況低迷により低調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は、239億6百万円(同1.1%増)、営業利益は、26億5千9百万円(同34.5%増)と増収増益になりました。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)
当事業は、グラビアインキ・オフセットインキの製造・販売を行っております。
包装業界向けのグラビアインキは、物価高により食料品向け軟包装用途が低調に推移しました。海外は、インドネシア子会社で販売価格の改定が進み増収となりました。オフセットインキは、需要減少により低調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は303億2千6百万円(同2.4%減)と減収になりましたが、営業損失は、前期に新工場移転費用の計上があったこと及び海外子会社において損益改善が進み、5億6千1百万円(前年同期は13億6千2百万円の営業損失)と損失は縮小しました。
②財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は1,948億5千2百万円となり、前連結会計年度末と比べ20億8千6百万円増加しました。これは主に「原材料及び貯蔵品」が減少した一方で、「売掛金」及び「退職給付に係る資産」が増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は756億8千5百万円となり、前連結会計年度末と比べ27億7千8百万円減少しました。これは主に「繰延税金負債」が増加した一方で、有利子負債が減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,191億6千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ48億6千5百万円増加しました。これは主に「自己株式」の取得により減少した一方で、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上により「利益剰余金」が増加したこと、「為替換算調整勘定」及び「退職給付に係る調整累計額」が増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16億7千8百万円減少し、214億2千5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりとなっております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、90億2千万円となりました。これは主に売上債権の増加により資金が減少した一方、「税金等調整前当期純利益」及び「減価償却費」の計上により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、14億4千5百万円となりました。これは主に「投資有価証券の売却による収入」により資金が増加した一方、「有形固定資産の取得による支出」により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、102億9百万円となりました。これは主に「自己株式の取得による支出」及び借入金の返済により資金が減少したことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:t)
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
カラー&ファンクショナル プロダクト |
190,182 |
△12.1 |
ポリマー&コーティング マテリアル |
23,230 |
△2.3 |
グラフィック&プリンティング マテリアル |
33,239 |
△8.3 |
報告セグメント計 |
246,651 |
△10.8 |
その他 |
- |
- |
合計 |
246,651 |
△10.8 |
b.受注実績
当社グループは過去の販売実績と将来の予想に基づいて見込生産を行っており、受注生産は行っておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
カラー&ファンクショナル プロダクト |
65,517 |
△2.5 |
ポリマー&コーティング マテリアル |
23,906 |
1.1 |
グラフィック&プリンティング マテリアル |
30,326 |
△2.4 |
報告セグメント計 |
119,750 |
△1.8 |
その他 |
74 |
△2.0 |
合計 |
119,824 |
△1.8 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討等
ⅰ経営成績の分析
当連結会計年度の当社グループの経営成績に対して特に重要な影響を与えた事象は、以下のとおりと考えております。
当連結会計年度の事業環境については、世界経済はロシアによるウクライナ侵攻長期化等の影響による原材料価格高止まりが継続し、インフレが引き続き進行、欧州・中国経済が停滞しました。また、コロナ禍にあった2021年、車両生産の急激な立ち上がりに対して半導体不足への対応もあり、サプライチェーン上に実需以上の在庫が発生し、その結果、2023年夏頃まで在庫調整が残ることになりました。液晶ディスプレイについては、在庫調整が一巡し期初から受注は回復しましたが、市況から第4四半期以降は低調に推移しました。国内においては、インフレから日用品や食品の買い控えが生じ、当社着色剤やグラビアインキで影響を受けました。
こうした社会的、経済的状況のもとで、売上高は、販売価格の見直しを進めたこと、円安による為替換算の影響を受けたことにより1,198億2千4百万円(前年同期比1.8%減)となり、利益面ではコスト上昇分の価格転嫁を進めたこと、主要得意先での在庫調整が一巡したことなどから、営業利益は45億5千万円(同72.7%増)、経常利益は50億3百万円(同48.3%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却を進め投資有価証券売却益を計上しましたが、「グラフィック&プリンティング マテリアル」セグメントにおいて減損損失が発生したことなどにより、36億6千万円(同82.3%増)となりました。
足元では、インフレの進行により最終需要の減少が更に進行することが懸念される中、景気変動を先読みした金利変動が為替に影響を与えており、先行き不透明な状況が続くことが想定されます。
当社グループでは「3.事業等のリスク」で記載したとおり、引き続き各リスクに対応したリスク回避・削減策を積極的に推進していくことといたします。
各報告セグメントの概況は以下のとおりであります。
なお報告セグメント毎の実績は上記「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に、生産実績・受注実績・販売実績は、同「④生産、受注及び販売の実績」にて、それぞれ記載しております。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)
当事業は、顔料・繊維用着色剤・プラスチック用着色剤・コンパウンド・顔料分散体・機能性材料の製造・販売を行っております。
情報電子業界向けのディスプレイ用顔料は、長期の在庫調整から脱し期初から回復が見られましたが、第4四半期以降は最終需要から小幅な在庫調整が生じ低調に推移しました。オフィス事務機器用途はコロナ禍前までは届かないものの堅調に推移しました。車両業界向けのコンパウンド・着色剤の売上高は、国内は長期の在庫調整から夏以降、徐々に回復が見られましたが、2024年初の能登地震による減産影響などによる自動車生産低迷により低調となりました。海外は、欧州・中国経済の停滞により低調に推移しました。
当事業はお客様が必要とされる品質の製品を適時かつ的確に供給することが必要ですので、市場動向、需要動向・原材料動向に関してお客様と情報交換を緊密にしつつ、引き続き国内外で収益確保・拡大を図ってまいります。また、お客様の需要予測に対して生産能力が将来不足することが明確になった事業に対しては、積極的に増能力投資を計画し実行すると同時に、研究開発に必要な設備についての増強も計画し実行しております。
(ポリマー&コーティング マテリアル)
当事業は、ウレタン樹脂・UV・EBコーティング剤・天然物由来高分子の製造・販売を行っております。
ウレタン樹脂の売上高は、サステナビリティ製品である水性表面処理剤が自動車用途で日本、中国、米国において伸長し、アパレル向けも一部需要低迷の影響は出たものの概ね堅調に推移しました。海外の産業資材向けは、在庫調整が長引き低調に推移しました。また、二酸化炭素を原料とするヒドロキシポリウレタン(HPU)については、NEDOグリーンイノベーション基金事業として引き続き開発を進めております。情報電子業界の液晶ディスプレイ向けのコーティング剤は、長期の在庫調整から脱し期初から回復が見られましたが、第4四半期以降は最終需要から小幅な在庫調整が生じ減速しました。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)
当事業は、グラビアインキ・オフセットインキの製造・販売を行っております。
包装業界向けのグラビアインキは、国内は飲料ラベル用途等が堅調に推移しました。海外は、インドネシア子会社で販売価格の適正化が進み、大幅に増収となりました。グラビアインキにつきましては、継続してバイオマス由来の原材料を使用した製品の開発を進めた結果、グラビアインキの60%がサステナビリティ製品となりました。グラビアインキ事業は、茨城県坂東市に開所しました坂東製造事業所への生産移管が完了し、生産拠点統合による合理化を推し進めることができる環境が整いました。また、最新の合理化された生産設備を用いてお客様の必要とされる品質とスペックを適時・的確に供給していくことについても継続して進めてまいります。一方で、原材料価格の高止まりの影響を大きく受けた事業であることから販売価格の見直しを引き続き進め利益の確保に努めることといたします。なお、需要減少の流れを踏まえた合理化施策を進めてきているオフセットインキは、引き続き低調に推移しました。
ⅱ財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は1,948億5千2百万円となり、前連結会計年度末と比べ、20億8千6百万円増加いたしました。これは「有形固定資産」は減損損失計上により減少しましたが、期末休日により「受取手形」及び「売掛金」が増加したこと、政策保有株式売却を進めましたが株価上昇により「投資有価証券」としては増加したこと、年金資産運用好調により「退職給付に係る資産」が増加したことなどによるものです。
保有している政策保有株式については、毎年取締役会において、保有目的の適切さや保有に伴う便益・リスクが資本コストに見合っているか等を精査し、保有の適否を検証してきておりますが、外部環境の変化から、引き続きお客様と話し合いのうえで合意ができたものから解消を進めてまいります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は756億8千5百万円となり、前連結会計年度末と比べ、27億7千8百万円減少いたしました。
「短期借入金」「1年以内返済予定の長期借入金」及び「長期借入金」の合計となる外部借入債務は、304億4千1百万円から249億3千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ、55億2百万円減少いたしました。これはグループ内資金の一層の効率化を諮ったことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,191億6千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ48億6千5百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は59.9%となり、前連結会計年度末に比べ1.8ポイント上昇いたしました。財務の健全性に加えて、引き続き資本の効率性を重視し活用を行ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、214億2千5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、連結キャッシュ・フロー計算書も併せてご参照ください。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動から得られたキャッシュ・フローは90億2千万円となりました。これは「税金等調整前当期純利益」に「減価償却費」及び「売上債権」「仕入債務」「棚卸資産」などの増減を加味したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、14億4千5百万円となりました。
IT顔料向け増産設備・ウレタン樹脂増産設備・2軸押し出し機増設など有形固定資産の取得に44億5千4百万円支出する一方で、政策保有株式の持合解消にともなう投資有価証券の売却収入などが33億3千6百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、102億9百万円となりました。
(単位:百万円)
主な項目 |
前連結会計年度 (自2022年4月1日) 至2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自2023年4月1日) 至2024年3月31日) |
短期借入による収入 |
2,543 |
2,970 |
短期借入金の返済による支出 |
△1,813 |
△3,790 |
長期借入による収入 |
4,500 |
757 |
長期借入金の返済による支出 |
△7,315 |
△5,518 |
リース債務の返済による支出 |
△201 |
△234 |
投資活動に支出した資金をまかなうために、当社グループ内にて保有する資金のうちから営業活動の遂行にあたり必要となる資金相当分を控除した資金を活用することと合わせ、当該資金で不足する場合には、調達までの機動性や増資等による株式の希薄化を回避するためにも、主として銀行借入により調達しております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金などにより、資金を調達しております。また、当社及び主要な国内子会社の計5社でキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、グループ内資金を一元管理し、現預金の水準を引き下げ、資金の効率化を図っております。財務上の方針としては、キャッシュ・フローの創出能力を最大化し、当社の中長期的な経営指標としているROA(総資産経常利益率)5%、ROE(自己資本利益率)9%の達成に向けて、財務面から継続的に支援を行うこととし、規律ある積極投資の基準を設けるとともに、経済の不安定要素に対する影響を抑えるため有利子負債の上限値を設け、資金調達コストを抑制しております。
有利子負債に関する数値基準としては、D/Eレシオ1倍以下を目安としており、当連結会計年度末におけるD/Eレシオは0.22倍となっております。金融機関には充分な借入枠を有していること、また取引銀行4行と個別に計70億円の貸出コミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、環境の変化に的確に対応し、持続的な社会の実現に貢献する製品、サービスを提供する技術オリエンテッドのソリューションカンパニーとして、事業の収益性・資本効率を重視する点から、ROA(総資産経常利益率)5%、ROE(自己資本利益率)9%を中長期的な経営目標として掲げております。
なお、技術開発に鋭意取り組んでいる新規発展分野及び継続発展分野への投資や海外新規ビジネス投資については、事業単位でのEBITDA(償却前・利払前利益)分析を駆使して事業評価を行うことなどにより積極的な成長機会を追求し、併せて、経営環境の変化に適時に対応するために、財務基盤の安定と成長を両立させることも重要な課題として認識しております。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、ハイテクと色彩科学の総合メーカーとして、国内外で色彩に関わる各種製品の製造及び販売、またその他付帯する事業を展開しております。
このため、当社グループでは製品を基礎とした製品別の「カラー&ファンクショナル プロダクト」「ポリマー&コーティング マテリアル」及び「グラフィック&プリンティング マテリアル」の3つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりであります。
報告セグメント |
主要製品・サービス |
カラー&ファンクショナル プロダクト |
顔料、繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、コンパウンド、 顔料分散体、機能性材料 |
ポリマー&コーティング マテリアル |
ウレタン樹脂、UV・EBコート剤、天然物由来高分子 |
グラフィック&プリンティング マテリアル |
グラビアインキ、オフセットインキ |
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
報告セグメント |
その他 |
連結財務諸表 計上額 |
|||
|
カラー& ファンクショナルプロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
(1)外部顧客への売上高 |
67,208 |
23,649 |
31,071 |
121,929 |
75 |
122,005 |
(2)セグメント間の 内部売上高又は振替高 |
134 |
453 |
- |
587 |
(587) |
- |
計 |
67,342 |
24,102 |
31,071 |
122,516 |
(511) |
122,005 |
セグメント利益 (営業利益)(△損失) |
2,005 |
1,976 |
△1,362 |
2,618 |
16 |
2,635 |
セグメント資産 |
102,837 |
37,699 |
36,928 |
177,466 |
15,299 |
192,765 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
2,980 |
1,346 |
1,255 |
5,582 |
9 |
5,592 |
有形固定資産及び 無形固定資産の増加額 |
2,014 |
656 |
1,571 |
4,242 |
3 |
4,245 |
(注)「その他」区分は、調整額及び報告セグメントに含まれない事業であり、当社グループ会社等への不動産管理などの役務提供を営む会社を含んでおります。
当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
報告セグメント |
その他 |
連結財務諸表 計上額 |
|||
|
カラー& ファンクショナルプロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
(1)外部顧客への売上高 |
65,517 |
23,906 |
30,326 |
119,750 |
74 |
119,824 |
(2)セグメント間の 内部売上高又は振替高 |
119 |
466 |
43 |
628 |
(628) |
- |
計 |
65,636 |
24,372 |
30,369 |
120,379 |
(554) |
119,824 |
セグメント利益 (営業利益)(△損失) |
2,453 |
2,659 |
△561 |
4,550 |
△0 |
4,550 |
セグメント資産 |
107,549 |
39,811 |
33,419 |
180,780 |
14,071 |
194,852 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
2,776 |
1,397 |
1,004 |
5,179 |
- |
5,179 |
有形固定資産及び 無形固定資産の増加額 |
2,778 |
1,312 |
689 |
4,779 |
0 |
4,779 |
(注)「その他」区分は、調整額及び報告セグメントに含まれない事業であり、当社グループ会社等への不動産管理などの役務提供を営む会社を含んでおります。
4.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
<地域別><契約別>
前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
(単位:百万円) |
||||||
|
報告セグメント |
その他 |
連結損益計算書 計上額 |
|||
|
カラー& ファンクショナル プロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
計 |
||
日本 |
48,660 |
17,273 |
22,775 |
88,709 |
75 |
88,785 |
アジア |
14,835 |
3,525 |
7,735 |
26,096 |
- |
26,096 |
その他 |
3,712 |
2,850 |
560 |
7,123 |
- |
7,123 |
計 |
67,208 |
23,649 |
31,071 |
121,929 |
75 |
122,005 |
顧客との契約から 生じる収益 |
67,208 |
23,649 |
31,071 |
121,929 |
44 |
121,974 |
その他の収益 |
- |
- |
- |
- |
31 |
31 |
外部顧客への売上高 |
67,208 |
23,649 |
31,071 |
121,929 |
75 |
122,005 |
当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
(単位:百万円) |
||||||
|
報告セグメント |
その他 |
連結損益計算書 計上額 |
|||
|
カラー& ファンクショナル プロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
計 |
||
日本 |
50,904 |
16,392 |
21,936 |
89,233 |
74 |
89,307 |
アジア |
11,924 |
4,811 |
7,926 |
24,662 |
- |
24,662 |
その他 |
2,688 |
2,702 |
463 |
5,854 |
0 |
5,854 |
計 |
65,517 |
23,906 |
30,326 |
119,750 |
74 |
119,824 |
顧客との契約から 生じる収益 |
65,517 |
23,906 |
30,326 |
119,750 |
43 |
119,794 |
その他の収益 |
- |
- |
- |
- |
30 |
30 |
外部顧客への売上高 |
65,517 |
23,906 |
30,326 |
119,750 |
74 |
119,824 |
<有償受給取引による売上高への影響額>
前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
(単位:百万円) |
||||||
|
報告セグメント |
その他 |
連結損益計算書 計上額 |
|||
|
カラー& ファンクショナル プロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
計 |
||
外部顧客への売上高(総額) |
114,366 |
23,710 |
31,076 |
169,154 |
75 |
169,229 |
有償受給取引による 売上相殺額 |
△47,158 |
△61 |
△5 |
△47,224 |
- |
△47,224 |
外部顧客への売上高(純額) |
67,208 |
23,649 |
31,071 |
121,929 |
75 |
122,005 |
当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
(単位:百万円) |
||||||
|
報告セグメント |
その他 |
連結損益計算書 計上額 |
|||
|
カラー& ファンクショナル プロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
計 |
||
外部顧客への売上高(総額) |
106,538 |
23,974 |
30,331 |
160,844 |
74 |
160,918 |
有償受給取引による 売上相殺額 |
△41,020 |
△68 |
△4 |
△41,094 |
- |
△41,094 |
外部顧客への売上高(純額) |
65,517 |
23,906 |
30,326 |
119,750 |
74 |
119,824 |
【関連情報】
前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一のため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
「セグメント情報 4.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載のとおりであります。
(2)有形固定資産 (単位:百万円)
日本 |
アジア |
その他 |
合計 |
40,603 |
5,925 |
3,245 |
49,774 |
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一のため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
「セグメント情報 4.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載のとおりであります。
(2)有形固定資産 (単位:百万円)
日本 |
アジア |
その他 |
合計 |
37,985 |
6,769 |
3,088 |
47,843 |
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
(単位:百万円)
|
カラー& ファンクショナル プロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
その他 |
合計 |
減損損失 |
- |
7 |
1,741 |
- |
1,748 |
当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
(単位:百万円)
|
カラー& ファンクショナル プロダクト |
ポリマー& コーティング マテリアル |
グラフィック& プリンティング マテリアル |
その他 |
合計 |
減損損失 |
- |
7 |
2,245 |
1 |
2,255 |
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
該当事項はありません。