リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる事項は以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものでありますが、リスクはこれに限定されるものではありません。
①固定資産の減損について
当社グループは、事業の用に供するさまざまな有形固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、時価の下落や将来のキャッシュ・フローの状況によっては、これらの資産の減損処理が必要となる場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②大幅な気候変動について
当社グループでは、「安全・安心」でお客様に「見て・持って・食べて」楽しんでいただける商品を提供するため、様々な原材料や容器包装資材を使用し商品の製造を行っております。将来、大幅な気候変動により生産地にて原材料の収穫不足があった場合や自然災害の発生件数が増加した場合、原材料の調達価格の上昇や供給不足を招くリスクを有しており、またお客様の意識変化により、生産過程での炭素排出量が多い商品の需要が減少した場合、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
③災害等について
当社グループは、関東から東海・関西及び中四国地区のエリアで8工場が稼働しております。大規模な地震や台風などの自然災害や大規模な事故が発生した場合、電気、ガス、水道等のライフラインの供給停止や生産設備への被害、物流の遮断やコンピューターネットワークのシステム遮断・障害の発生による、製造や供給の困難に陥ることが考えられます。また、自然災害の他、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症や伝染病が発生し、社会全体に甚大な影響を及ぼす場合や従業員が罹患した場合には、工場の稼働停止や売上高の減少など当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④食の安全性について
当社グループでは、「安全・安心」に注力した商品作りを徹底し、国際認証基準となる食品安全システムであるISO22000やFSSC22000などの手法に基づいた衛生管理、品質管理を行い、「食の安全性の確保」に注力しております。
しかしながら、上記の取り組みの範囲を超えた食材の根本に関わる問題が発生した場合、または、当社グループ製品に直接関係がない場合であっても、風評などにより社会的信用度が低下するなどの事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤法的規制について
当社グループの営んでいる事業に関する主たる法的規制には「食品衛生法」「食品表示法」「水質汚濁防止法」「製造物責任法」などがあり、これらの遵守に万全を期しています。
しかしながら、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなるなどにより多大な法的責任、不利な措置が課された場合や法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥取引先の競合環境について
当社グループの属する中食業界では、市場規模は拡大傾向にあるものの、取引先であるコンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア等において業態の垣根を越えた統合・再編の加速により競争が激化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦原材料等購入価格の高騰について
当社グループ製品の主要原材料は、米・野菜などの農産物・畜産物であり、購入価格は商品価格相場に大きく影響されます。また、天候不順や地政学リスク、為替レートなど外的な要因により、仕入価格が変動する可能性がある原材料があります。
これらの影響を吸収できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧人材の確保について
当社グループでは、2,000名を超えるアルバイト労働者が従事しており、良品作りを支える重要な戦力となっており、今後の少子高齢化や労働人口の減少のなかで人材の確保は、大変重要な事項になると考えております。
今後、製造現場をはじめとする人材獲得競争の激化により人材確保が計画通りに進まなかった場合、また、最低賃金の引き上げなど法改正への対応により労働条件などの環境に変化があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨事業環境について
当社グループでは、「おいしさと楽しさ」をモットーに当社グループならではの商品開発を進め、顧客ニーズの多様化やライフスタイルに合った商品を提供することに注力しております。
しかしながら、商品開発が市場や顧客ニーズに合わなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩特定の取引先への依存について
当社グループの売上高は、株式会社ファミリーマートが全体の半分以上を占めており、同社の出店政策や価格政策などの経営戦略が変更になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、同社との取引関係をより強固なものとするため、製品の開発、品質の向上などに努めております。なお、株式会社ファミリーマート向けの販売実績は、「4 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 (c)販売実績 (注)」に記載のとおりであります。
⑪情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、生産・販売・管理等の情報をコンピューターにより管理しております。コンピューターウイルス感染によるシステム障害やハッキングによる被害及び外部への社内情報の漏えいが発生しないようセキュリティに万全の対策を講じております。
また、運用面においては自然災害によるデータの消失に備えたバックアップを行うとともに、アクセス権限の設定、パスワード管理等により情報漏えいの防止に努めております。
しかしながら、予想を超えるサイバー攻撃や当社グループの取組みの範囲を超える事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
配当政策
3 【配当政策】
当社の利益配分に関しましては、安定配当の維持を基本とし、業績を勘案するとともに、今後の事業の発展のため内部留保にも意を用いてまいる方針であります。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
2024年3月期は、親会社株主に帰属する当期純利益11億6千7百万円を計上いたしましたので、期末配当金につきましては1株につき14円50銭とさせていただき、年間配当金25円(前事業年度は21円)といたしました。
内部留保資金の使途につきましては、今後の事業展開への備えと効率的な生産活動を行うための設備投資資金として投入していくこととしております。
なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。