事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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アプリケーションサービス事業 | 2,003 | 99.0 | 1,612 | 99.4 | 80.4 |
インターネットメディア事業 | 21 | 1.0 | 10 | 0.6 | 50.1 |
事業内容
3【事業の内容】
当社は、アプリケーションサービス事業及びインターネットメディア事業の2つのセグメントを構成しております。
セグメント情報は次のとおりです。
(1)アプリケーションサービス事業
アプリケーションサービス事業におきましては、主にホテルや旅館等の宿泊施設に対して、宿泊予約サイトコントローラー『TEMAIRAZU』シリーズを中心としたサービスの提供を行っております。宿泊予約サイトコントローラーとは、複数の宿泊予約サイト及び自社宿泊予約エンジンの在庫・料金等を一元管理できるサービスです。当事業における収入は、主に月額固定の基本利用料・オプション利用料等と予約数に応じて課金がされる変動料金で構成されています。
(2)インターネットメディア事業
インターネットメディア事業におきましては、比較サイト『比較.com』を中心とした広告媒体の運営を行っております。『比較.com』においては、ショッピング、プロバイダー、旅行、資産運用といった様々な分野の商品・サービスに関する情報を、インターネットユーザーのニーズに沿って整理し提供しております。また、当社ウェブサイトは、資料請求や見積請求、申込、予約、購買取次等のサービスも提供しております。当事業における収入は、主に月額固定の広告収入と成果報酬型の広告収入で構成されています。
〔事業系統図〕
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が収束し、経済活動が回復基調にあります。その一方で、中東地域をめぐる情勢や長期化するウクライナ情勢、円安基調の経済情勢等を背景としたエネルギー価格の高騰、物価の上昇、各国の金利政策等により、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。
アプリケーションサービス事業と関連性が高い宿泊旅行業界においては、インバウンド需要の回復が見られ、国内の宿泊需要や旅行消費額が堅調に推移しております。
観光庁の調査によると、2023年7月から2024年5月までの日本国内の延べ宿泊者数は前年同期比約15%増、うち外国人延べ宿泊者数は約140%増となり、宿泊需要が堅調に推移しております。なお、2023年7月から2024年5月における延べ宿泊者数に占める外国人延べ宿泊者数の割合は約22%となり、前年同期間の約11%から約11%増加しております。また、日本政府観光局の発表によると、2023年7月から2024年5月の訪日外客の総数は約2,900万人で、前年同期比約142%増と前年を大きく上回る数字となりました。なお、2024年5月以前の12ヶ月間における訪日外客の総数は、2019年と比較し約97%まで回復しております。
このような事業環境の中、『TEMAIRAZU』シリーズでは、宿泊施設の業務効率化や利便性向上を目的としたシステム連携や、宿泊施設の販路拡大を目的とした国内外の宿泊予約サイト等との連携、そして『TEMAIRAZU』シリーズの機能拡充など、サービス価値向上に努めてまいりました。
その結果、当事業年度の売上高は2,023,990千円(前期比11.9%増)となりました。また、営業利益は1,476,791千円(前期比10.9%増)、経常利益は1,479,139千円(前期比10.9%増)、当期純利益は976,459千円(前期比11.7%増)となりました。
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前事業年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) (千円) |
当事業年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) (千円) |
前期比 |
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金額 (千円) |
増減率 (%) |
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売上高 |
1,809,499 |
2,023,990 |
214,490 |
11.9 |
営業利益 |
1,331,929 |
1,476,791 |
144,861 |
10.9 |
経常利益 |
1,333,546 |
1,479,139 |
145,592 |
10.9 |
当期純利益 |
873,814 |
976,459 |
102,644 |
11.7 |
各セグメントの状況は以下のとおりです。
(アプリケーションサービス事業)
当事業年度においては、宿泊業界における人手不足の課題に対し業務効率化・利便性向上を図ることを目的に、チェックイン業務を中心に宿泊施設の人手不足をサポートし、現場の効率的なオペレーションを可能にするサービスとして株式会社パレスリンクが提供する『TOMARO+』、ホスピタリティ業界向けクラウド・ホテル基幹システムとしてShiji Japan株式会社が提供する『Shiji Enterprise Platform』、予約管理、在庫管理、宿泊運営管理、顧客管理、マーケティング、会計帳票、経営分析など、宿泊業運営に必要な機能を一元化したAll in One型ツールとして株式会社AZOOが提供する『WASIMIL』とのシステム連携を行いました。
宿泊施設の販路拡大を図ることを目的に、15万軒以上の世界中のホテルを最安価格でリアルタイムに予約可能なオンラインサービスとしてホテルスキップ株式会社が提供する『ホテリア』、旅行者好みのプランを自由に作り上げることができる旅行予約サイトとして小田急電鉄株式会社が提供する『小田急旅の予約サイト』、全国140軒以上の宿泊施設からその日の都合や、その時々の気分に合わせて好きな場所を選び、定額で宿泊可能なサブスクリプションサービスとして東急株式会社が提供する『TsugiTsugi』、別府市と共同で行っている別府温泉の旅館・ホテルを集約した別府市公式宿泊予約サイトとして一般社団法人別府市産業連携・協働プラットフォームB-biz LINKが提供する『ゆのくにゆのたび別府温泉』、グランピング施設、貸別荘や古民家一棟貸しなどのバケーションレンタル、農業体験を楽しめる農泊施設、お寺の宿坊に滞在できる寺泊施設等ユニークな宿泊施設に特化したサイトとして株式会社エイチ・アイ・エスが提供する『WOW+』、観光施設入場券などの特典や、旅行プランに合わせた丁寧な予約サポート、沖縄ツーリスト直営のレンタカー付きツアーなどのツアーサイトとして沖縄ツーリスト株式会社が提供する沖縄専門ツアーサイト『らんらんツアー』、ブロックチェーンを活用し、ホテルや別荘など人生を豊かにするサードプレイスを共同所有することができるデジタル会員権を探し、買うことができるプラットフォームとして株式会社Pictors & Companyが提供する『Neut』、訪日台湾客向けに日本旅行の情報収集や計画づくり、日本の宿泊施設やレストランの予約をサイト内で行える特徴を持つサービスとしてBEENOS Travel株式会社が提供する『旅行酒吧(トラベルバー)』、デザイン性の高いサイト構成や宿泊施設を多角的に紹介する豊富なコンテンツを強みとして、現在韓国国内では会員数約30万人、インスタグラムのフォロワー数約26万人と成長を続けている予約サイトとして合同会社STAYFOLIOが提供する『STAYFOLIO』、中国の旅行者に自由で快適な旅を提供することに注力し航空券や鉄道チケット、宿泊施設、レストラン、レンタカー、パッケージツアー、地域のアトラクションなど旅行に関する包括的な旅行サービスプラットフォームとしてアリババグループ傘下のフリギー・トラベル・ジャパン株式会社が提供する『Fliggy』、中国だけでなく東アジア、東南アジアからの取り扱いも増え500社を超える旅行会社へ訪日旅行商品を提供するB2B業務プラットフォームとして株式会社ジャパンホリデートラベルが提供する『EASY STAY』とのシステム連携を行いました。また、旅行会社等とのシステム連携拡大を図ることを目的に、旅行・観光業界向けSaaS型商品販売プラットフォームとしてフォルシア株式会社が提供する『webコネクト』とのシステム連携を開始しました。
宿泊施設の自社予約比率向上の一助になることを目的に、旅行会社12社及び宿泊施設公式サイト掲載の宿泊プランを集約・一括検索可能なサービスとして株式会社カカクコムが提供する『価格.com 旅行・トラベル』、宿泊施設が自社の公式サイトで予約を受け付けるために使用する予約エンジンとして株式会社ピアトゥーが提供する『STAYNAVI BOOKING』とのシステム連携を行いました。
『TEMAIRAZU』シリーズにおいては、宿泊業界における人手不足の課題解決として、レベニューマネジメント等に関わる業務の自動化を実現し、業務効率化とコスト削減によって宿泊施設の利益を最大化する『手間いらず 自動』をリリースしました。具体的には、①料金調整の自動化②連泊制限の自動化③最安値確認の自動化④報告業務の自動化を実現しています。また、TEMAIRAZUのオプション機能としてキャンセル待ちを自動処理する『キャンセル待ち』機能をリリースしました。キャンセル待ち機能は宿泊施設の業務効率化を図ると共に、機会損失を軽減し利益を創出することが期待できます。なお、機能改善及びシステム強化については、継続的に実施しております。
これらのシステム連携、機能拡充やインフラ強化等を行うことでサービス価値の向上に努め、宿泊施設の売上高及び利益の拡大に必要不可欠なサービスとなるべく取り組みました。営業活動においては、2024年2月13日から16日にかけて東京ビッグサイトにて開催された大規模イベント『国際ホテルレストランショーHCJ2024』へ出展しました。その他、『TEMAIRAZU』シリーズのパートナー企業との共同ウェビナーの開催など、引き続きオンラインも活用しながら、シェア拡大に向け営業・プロモーション活動を積極的に行いました。
当事業年度においては、訪日旅行者の増加等により宿泊予約数が増加し、月額変動収入が増加いたしました。また、月額固定収入も増加し、これらが当社の売上高・利益に反映されました。
その結果、アプリケーションサービス事業の売上高は2,003,466千円(前期比13.1%増)、セグメント利益は1,611,640千円(前期比10.9%増)となりました。
(インターネットメディア事業)
比較サイト『比較.com』においては、検索エンジンの最適化、ユーザーインターフェイスの改善、モバイルユーザビリティの向上等の対策を継続的に行いましたが、検索エンジンのアルゴリズムの影響を受け、サイトのトラフィックが減少しました。この結果、インターネットメディア事業の売上高は20,523千円(前期比46.5%減)となり、セグメント利益は10,278千円(前期比63.0%減)となりました。
② 資産、負債及び純資産の状況
当事業年度における資産合計は、前事業年度末に比べ795,995千円増加し、6,977,504千円となりました。
流動資産は782,532千円増加し、6,899,420千円となりました。主な要因は現金及び預金の増加739,190千円であります。固定資産は13,463千円増加し、78,084千円となりました。主な要因は繰延税金資産の増加6,213千円等であります。
当事業年度における負債合計は、前事業年度末に比べ22,724千円増加し、419,833千円となりました。
流動負債は22,724千円増加し、419,833千円となりました。主な要因は利益増加による未払法人税等の増加13,218千円等であります。なお、当社に固定負債はありません。
当事業年度における純資産合計は、前事業年度末に比べ773,270千円増加し、6,557,671千円となりました。主な要因は当期純利益976,459千円の計上による増加と配当金の支払い204,108千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ739,190千円増加し、6,565,274千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は949,471千円(前事業年度は964,778千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,479,139千円による増加と法人税等の支払い497,086千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は6,235千円(前事業年度は4,473千円の使用)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出6,235千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は204,046千円(前事業年度は181,557千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払い203,764千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
該当事項はありません。
ロ.受注実績
該当事項はありません。
ハ.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
アプリケーションサービス事業 |
2,003,466 |
13.1 |
インターネットメディア事業 |
20,523 |
△46.5 |
合計 |
2,023,990 |
11.9 |
(注) セグメント間の取引はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たって、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。なお、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目はありません。
② 経営成績の分析
当社の当事業年度の売上高は前年同期比214,490千円増(同11.9%増)の2,023,990千円、営業利益は144,861千円増(同10.9%増)の1,476,791千円となりました。それらの要因について市場背景を含めてご説明いたします。
(売上高)
当社の主力事業であるアプリケーションサービス事業での売上高は2,003,466千円(前期比13.1%増)となり、当社の売上高の増加に寄与しております。
当事業年度において、アプリケーションサービス事業は、インバウンド需要の回復により訪日旅行者が増加し、宿泊需要が堅調に推移した影響により、宿泊予約数が増え月額変動収入が増加いたしました。また、低い水準の解約率を維持し、新規契約を増やしたことにより月額固定収入も増加し、これらが当社の売上高・利益に反映されました。
(営業損益)
当社では、営業力、商品開発力及び経営管理などに対応する体制強化を行う一方で、業務改善等による生産性の向上に努めております。当事業年度においてはシステム投資及び人材への投資により開発費用、販売管理費などが増加したことにより、売上高の成長率対比で費用が若干増加し、営業利益率は73.0%(前年同期比0.6ポイント減)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、システムの開発・運用に関わる原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としております。現在金融機関からの借入はなく無借金経営であります。
なお、当事業年度における現金及び現金同等物の残高は6,565,274千円となっております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営規模に関する指標として売上高、収益性に関する指標として売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。
売上高については、当事業年度における売上高は2,023,990千円(前期比11.9%増)でした。当社ではまず売上高のトップラインを伸ばしていくことに注力し、契約数の増加や1施設当たりの売上高の向上に取り組んでまいります。
営業利益率については、当社がお客様に高付加価値に製品を提供できているかの指標となると考えております。急激な変化がないように投資のバランスを考慮しつつも、製品力強化のために必要なコストをかけていくことは怠りません。