リスク
3【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。
なお、本文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)市場について
総務省の直近の国勢調査によると、わが国における結婚適齢期人口は減少傾向にあると予測されております。また挙式・披露宴を実施しないカップルや晩婚化等の国民生活の変化によっても挙式・披露宴市場の規模が縮小していく可能性があると認識しております。今後、市場の縮小が急激であった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)婚礼スタイルについて
当社グループは、時代のニーズや各種トレンドを把握し、変化に対応していく方針でありますが、ゲストハウスウエディングに変わる新たな婚礼スタイルが主流になり、変化への対応に遅れが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)競合他社の影響について
当社グループは、店舗のデザインの他、人材の育成、サービスの充実等に注力し、他社との差別化を図っております。しかしながら、当社グループが運営する各会場と同一商圏に、競合企業が複数参入した場合や、異業種からの新規参入など、業界における他社との競合状況が激化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)出店について
当社グループは、出店候補地の立地条件や商圏動向、競合企業の動向、地域特性、採算性及び設備投資の内容等を総合的に検討しながら店舗展開を行っておりますが、出店条件に合致する物件が見つからない場合は、計画的な出店が進まず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、出店に際しては先行費用が発生するため、出店が集中した場合には、短期的に当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)人材確保と育成について
当社グループは、今後も継続的な店舗展開を図っていく方針であるため、十分な人材の確保が必要不可欠であり、少子化の影響によって雇用対象者数が減少する中、人材の確保及び育成を重要課題と考えております。当社グループでは、新卒採用の拡大等で積極的に人材の確保を行うとともに、人材教育に努めております。
しかしながら、十分な人材の確保及び育成が出来ない場合には、計画通りの出店やサービスレベルの維持が困難となり当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制について
①ゲストハウスの建築・改装について
当社グループが運営するゲストハウスの建築・改装につきましては、建築基準法、消防法、下水道法等による規制を受けております。
当社グループは、ゲストハウスの建築・改装にあたっては、外部設計事務所や建設会社に業務を委託し、法令を遵守した建築・改装を行っておりますが、これらの法令に抵触し、建築計画の遅れや施設の運営に支障が生じた場合、又は大規模な法令改正が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②衛生管理について
当社グループは、挙式・披露宴時に料理や飲料を提供しているため、食品衛生法の規制対象となり、所轄保健所から営業許可証を取得し、事業を行っております。衛生面に関しましては、食中毒等の発生により営業停止等の事態が生じないよう、店舗ごとに食品衛生責任者を配置し、安全性と品質の確保に万全を期しております。また、外部専門機関による定期的な各種衛生検査を実施しておりますが、万一、食中毒等の事故あるいは、当社グループの意図しない原因による問題食材の使用等が発生した場合には、社会的信用の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③個人情報の管理について
当社グループでは結婚式等に関わる多くのお客様の個人情報を保持しております。これらの情報については、個人情報管理に関する規程を整備し、個人情報が記載された書類やデータについては保管庫における施錠管理やパスワードによる管理を徹底しております。
しかしながら、不測の事態により個人情報が漏洩した場合には、社会的信用の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)差入保証金について
当社グループの店舗の用地については賃借により出店等を行うことを基本方針としており、すべての賃借店舗において保証金を差し入れております。差入保証金の残高は、2023年7月31日現在544,739千円であり、資産総額に占める比率は4.9%となっております。この保証金は、退店時には貸主から返還されることになっておりますが、貸主の財政状態の悪化等により、差入保証金の一部又は全部が返還されない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループ都合による賃貸借契約の解除を行う場合、違約金の支払い又は保証金の放棄が必要となる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)有利子負債依存度について
当社グループは、主に金融機関から、運転資金や設備投資を目的とした資金調達を行っております。有利子負債残高、有利子負債依存度及び支払利息は下表のとおりであります。
有利子負債残高の削減を進め、財務体質の強化に努める方針ではありますが、今後の金融情勢の変動により金利が大幅に上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
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2023年7月期末 |
有利子負債残高(千円) |
4,580,289 |
有利子負債依存度(%) |
41.1 |
社債利息及び支払利息(千円) |
21,505 |
(注)1.有利子負債残高は、長期借入金(1年内返済予定を含む)、社債(1年内償還予定を含む)、長期未払金(1年内返済予定を含む)の合計額であります。
2.有利子負債依存度は、総資産に占める有利子負債の比率であります。
(9)減損損失について
当社グループは、建物等の固定資産を保有しており、定期的に店舗ごとに減損兆候の判定を行うことで、経営効率の向上に努めております。しかしながら、市場環境の変化等により、今後著しく収益性が低下して投資額の回収が見込めなくなった場合には減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である河合達明は、当社グループの経営方針や戦略の決定等、事業活動上重要な役割を担っております。同氏に対し事業運営及び業務遂行において過度に依存しないよう、経営組織の強化・権限の委譲等により経営リスクの軽減を図るとともに、各分野での人材育成強化を行っておりますが、不測の事態により、同氏が職務を遂行できなくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)自然災害について
当社グループは東海エリアを中心に23会場を展開しておりますが、これらの出店地域において予測不能の大規模な自然災害が発生し、施設に被害が生じ、事業を中断せざるを得ない状況になった場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。更に、被害の程度によっては、店舗の修繕費等の費用が多額に発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)アルバイト就業者等への社会保険加入義務化の適用基準拡大について
当社グループは、店舗において多数のアルバイト就業者を雇用しております。アルバイト就業者に対し、社会保険加入の要件を満たす就業状況にある人員全てに加入を義務付けておりますが、今後アルバイト就業者への社会保険適用範囲の拡大が実施された場合、社会保険料負担の増加等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)商標権について
当社グループの使用する名称・商標等については、使用前に外部の専門家を通じて第三者の商標権を侵害していないかについて確認し、第三者の権利を侵害することがないよう努めております。しかしながら、今後第三者の権利保有する商標と類似する等、当該第三者の商標権を侵害していると認定され、損害賠償等を請求された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)売上の季節変動について
挙式・披露宴は、一般的に春(3月~5月)、秋(9月~11月)に多く行なわれる傾向があります。当社グループの各店舗においても、同様にこれらの月には挙式数が増加し、売上高が高くなっておりますが、当社グループは7月決算であるため、各四半期にシーズン月が分散される形となっております。その結果、四半期ベースの業績では季節変動の影響は軽微なものとなっております。
2023年7月期 |
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第1四半期 (8~10月期) |
第2四半期 (11~1月期) |
第3四半期 (2~4月期) |
第4四半期 (5~7月期) |
年度計 |
売上高 (千円) |
3,417,938 |
3,270,091 |
3,175,125 |
3,397,367 |
13,260,522 |
構成比 (%) |
25.8 |
24.7 |
23.9 |
25.6 |
100.0 |
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆様への利益還元を重要な経営目標の一つとして認識しており、財政状態・経営成績・事業計画等を勘案した上で、配当性向を当期純利益の概ね10%を目標として、株主の皆様への利益還元を実施していくことを基本方針としております。
当社は、年1回の期末配当を基本方針としており、決定機関は株主総会であります。また、当社は取締役会の決議によって中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
当事業年度に係る剰余金の期末配当金につきましては、業績など総合的に検討いたしました結果、株主の皆様の日頃のご支援にお応えすべく、1株当たり配当金として、前期4円から1株当たり2円増配し、6円とさせていただきました。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
2023年10月25日 |
32,607 |
6 |
定時株主総会 |