2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,471名(単体) 2,877名(連結)
  • 平均年齢
    43.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.7年(単体)
  • 平均年収
    8,380,339円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

  2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

建設事業

2,560

[364]

不動産事業等

38

[  3]

全社(共通)

279

[ 29]

合計

2,877

[396]

 

(注) 1 従業員数は就業人員数であります。契約社員等の有期雇用者と年間平均臨時従業員(主に作業所に就業する有期契約の技術員及び事務補助員)数の合計は[ ]内に外数で記載しております。

   2 「建設事業(建築)」及び「建設事業(土木)」に従事する同一の従業員が存在するため、「建設事業」として記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

  2024年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

2,471

[277]

43.9

18.7

8,380,339

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

建設事業

2,173

[247]

不動産事業等

19

[  1]

全社(共通)

279

[ 29]

合計

2,471

[277]

 

(注) 1 従業員数は就業人員数であります。契約社員等の有期雇用者と年間平均臨時従業員(主に作業所に就業する有期契約の技術員及び事務補助員)数の合計は[ ]内に外数で記載しております。

     2 「建設事業(建築)」及び「建設事業(土木)」に従事する同一の従業員が存在するため、「建設事業」として記載しております。

     3 平均勤続年数は(旧)東急建設を含んだ平均を算出しております。

     4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ①提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注3)

全労働者

正規雇用

労働者

非正規雇用

労働者

0.9

83.3

64.1

67.2

70.5

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3 男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。男女間の賃金差が生じている要因は、近年、一定数の女性労働者を採用していることで女性労働者内の若年層の割合が増加し、女性労働者全体の平均賃金を引き下げていることにあります。なお、正規雇用労働者の各職群における男女間の差異は以下のとおりであります。

      総合職(管理職および管理職候補群):89.5%

      総合職(上記以外)         :82.9%

      一般職(スタッフ職)        :103.3%

 

 ②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

非正規雇用

労働者

東急リニューアル㈱

100.0

100.0

 

(注) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

当社グループは、持続的な企業価値向上を目指すため、企業ビジョンおよび経営計画に則り、「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」を軸に、ステークホルダー(お客様、協力会社、社員・家族、株主、そして社会)へ新たな豊かさを提供するサステナビリティ経営を実践しております。自社のサステナビリティを巡る課題をマテリアリティ(当社グループが優先的に取り組むべき経営の重要課題)として定め、その取り組みを推進しています。

マテリアリティは、経営会議等の会議体においてリスクと機会を認識し、ステークホルダーにおける重要度と企業価値向上への影響度を踏まえ取締役会で特定しています。これら取り組みの進捗について取締役会に報告するとともに、環境変化に柔軟に対応するため、毎年リスクを網羅的に洗い出し、見直しを行う仕組みとしております。

業務執行状況は、事業部門長会議や経営トップによる四半期ごとの事業モニタリングにおいて把握し、工事受注、不動産取引、ベンチャー投資やその他事業投資等の個別案件は、組織横断の「本社リスク管理協議会」、「受注協議会」、「海外受注協議会」、「不動産取引審査会」、「事業投資審査会」、「ベンチャー投資委員会」を設け、リスクの事前検証を実施しております。サステナビリティ課題を報告・協議する「サステナビリティ委員会」では、当連結会計年度において気候変動、GHG排出量削減目標の引き上げ、人権デュー・ディリジェンス、生物多様性、情報開示について議論・報告を行いました。 

サステナビリティの取り組みに関する詳細な情報につきましては弊社ウェブサイト(URL:https://www.tokyu-cnst.co.jp/sustainability/foundation/)をご参照ください。

 

 

(2) 重要なサステナビリティ項目

上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。

 

① 気候変動

(ⅰ)戦略

気候変動がもたらす影響を幅広く検討し、特に重要であると考えられるリスクと機会を特定しております。それぞれのリスクと機会が当社グループに与える財務影響を、気候変動への対応や規制が進むことが想定される2℃未満シナリオと、災害の甚大化がより深刻となる4℃シナリオに分けてシナリオ分析を実施しました。

気候変動が東急建設グループの事業に及ぼす影響を鑑み、気候変動リスクの低減およびこれらの機会を生かすことを経営の最重要課題と認識しています。

東急建設グループは、経営の軸として3つの提供価値「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」を定め、気候変動リスクの低減に向けた施策推進に取り組んでいます。

検討に必要な情報の取得にあたってはIEA(International Energy Agency)WEO 2022 Net Zero by 2050 やIEA WEO2021等を参照しました。

各シナリオ下における事業環境の認識と、それらが及ぼす事業影響の概要は以下の通りです。



 

リスクと機会およびその対応策(事業影響が大:10億円以上のもの)

リスクと機会

影響要因

主な影響

想定時期

施策

移行リスク

(技術リスク)

低炭素建築物の需要拡大

ZEB等の低炭素建築物への規制や要求に対応できないことによる受注機会の逸失

短~中期

・ZEB・ZEH-Mと木質建築関連部署への投入資源の拡大

・自社木造・木質建築ブランドを支える技術開発

・ZEB・ZEH-M設計提案ツールの開発による営業力の強化

移行リスク

(市場リスク)

原材料価格の高騰

顧客意識の変化により、木材などのCO2排出量の低い素材を採用する必要性に迫られ、コストの増加分を価格転嫁できない場合、収支を圧迫

中期

・使用建設資材の低炭素化、利用率の拡大

・積み上げ式による建築資材のCO2排出量算定ツールの提供及び精度向上

機会

(リソースの効率)

低炭素建築物の

需要拡大

ZEB等の低炭素建築物案件の受注拡大

短~中期

・ZEB・ZEH-Mと木質建築関連部署への投入資源の拡大

・自社木造・木質建築ブランドを支える技術開発

・ZEB・ZEH-M設計提案ツールの開発による営業力の強化

 

※想定時期の定義 短期:0~2年 中期:3~9年 長期:10~30年

 

 

(ⅱ)指標及び目標

以下の指標を用いており、目標及び実績は次のとおりです。

項目

対象

2023年度実績※

2030年目標

2050年目標

GHG排出量

Scope1・2

17.7%削減

38.2%削減

100%削減

Scope3

40.6%削減

38.2%削減

再生可能エネルギー

再エネ電力利用率

80.3%

100%

廃棄物

最終廃棄処分率

6.2%

3%以下

0

 

※GHG排出量は、2018年度基準としておりますが、2024年度以降のGHG排出量はSBT目標設定ガイダンス第2版1.5℃基準に基づき、目標数値を設定しております。なお、2023年度の実績値は、第三者保証取得前の数値であるため変更の可能性があります。

気候変動、TCFD提言に基づく詳細な情報については弊社ウェブサイト(URL:https://www.tokyu-cnst.co.jp/sustainability/environment/tcfd/)をご参照ください。

 

② 人的資本

(ⅰ)戦略

人材育成方針

建設産業の構造変化が著しい状況において、「技術力の継承と現場力の強化」と「多様な人材の活躍による変化対応」は、企業価値向上の鍵となるものです。

当社グループは、「人材」を競争優位の源泉と位置付け、従業員一人ひとりが能力を高め、個々の力を十分に発揮できるよう人材育成の強化に取り組んでおります。

コア事業である建設事業でこれまで培ってきた現場力をさらに深め、強みである都市機能を止めない技術やノウハウ、土木・建築・その他事業の枠を超えたチームワークを次世代へ確実に引き継ぐため、必修型「ビジネス基礎教育」、職種別に特化した必修型「専門教育」、キャリア自立に向けた自発的な行動を支援する「選択・選抜型教育」の3つの要素を軸に人材育成マスタープランとして教育体系を整備し、若手の早期育成を進めております。また、若手の成長を促進するため、年次に関わらない抜擢登用、能力絶対評価による優秀社員のスピード昇格が可能となる人事制度を整備し、ジョブローテーションによる成長機会の創出と合わせて現場力強化を進めております。

一方、戦略事業である国際事業・不動産事業においてはより高い専門性を持つ人材が不可欠であり、専門性を活かしたキャリア形成を実現する専門職制度を活用し、スペシャリストの育成を推進しています。新たな事業領域拡大・イノベーション推進に向けて、高い専門能力とプロ意識、誇り・情熱・向上心とやり抜く力を併せ持ち変革をリードできる「自律型人材」の育成・獲得を進めております。

また、当社グループは「デジタル技術」を「人材」と並ぶ競争優位の源泉と位置づけており、「デジタル技術」をより強固に推進するためのデジタル人材の獲得と育成を進めております。デジタル人材育成計画を策定し、全社員がそれぞれに求められるスキルの獲得を目指しております。

以前にも増して変化の激しい市場環境で「知の深化」と「知の探索」の実践を牽引し、複雑化する経営を担う人材の不足は大きなリスクとなります。これを回避すべく、次世代経営者・幹部候補者を対象とした次世代経営アカデミーを運営し、次世代人材プールを構築することで計画的な経営人材の輩出と主要ポストの後継者計画の実現に取り組んでおります。

 

社内環境整備方針

当社グループは、顧客ニーズの多様化への適合と、新たな事業領域拡大・イノベーション推進に向けて個性の違いが生み出すさまざまな視点や価値観を効果的に活用することができる企業風土の醸成を目指し、多様な人材が最大限の力を発揮できる職場づくりを推進しています。

多様性の確保として女性活躍推進、エリア総合職の採用・通年採用、外国籍社員への支援、LGBTQへの対応などを進めており、特に女性活躍推進では、経営幹部候補の育成におけるジェンダーバランスの考慮、女性を対象としたリーダーシップ研修など女性リーダーの拡充に向けた様々な取組みを実施しています。女性に対する直接的な働きかけに限らず、新入社員時研修におけるアンコンシャスバイアスに関する研修や心理的安全性を高める管理職向けの研修などを実施しています。その活躍の土台となる多様な働き方については、フレックス勤務制度・テレワーク勤務制度などを整備しております。更にデジタル化・IT活用での業務効率化、作業所における4週8休への取り組みなどの職場環境整備により長時間労働を要因とする健康被害を防止するとともに、健康経営を推進して従業員の健康づくりに積極的に取り組むことで、当社の持続的な成長とサステナブルな社会の実現を目指しております。

また、年2回実施するエンゲージメントサーベイにより組織の状況を把握して改善活動につなげるとともに、サーベイ結果のフィードバックを通じたチーム対話の推進等により組織内の心理的安全性の確保を進め、改善活動や新たなアイディアが生まれやすい環境づくりを目指しております。さらに、事業戦略への納得感を高めるため経営者と従業員とが直接意見を交わし合うビジョン対話や、感謝を伝えるサンクスカードの運用、新事業のアイディアコンテストの開催により、互いを認め合い、尊重し合い、挑戦を歓迎する組織風土の醸成に取り組んでおります。

 

(ⅱ)指標及び目標

当社グループでは、上記以下の指標を用いており、目標及び実績は次のとおりです。

指標

2023年度実績

目標

女性採用比率※1

19.5%

2025年度に30%

女性管理職比率※1(2022年度対比)

2.0倍

2025年度に3.0倍

男性の育児休業取得率※1※2

83.3%

2025年度に100%

従業員エンゲージメント※3

BB

2030年度にAAA

 

※1当社単体での指標となります。

※2男性の育児休業若しくは育児を目的とした休暇の取得率

※3株式会社リンクアンドモチベーション「モチベーションクラウド」によるエンゲージメントレーティングであります。対象は子会社を含めたグループ全体の従業員としており、全11段階に分かれており、2023年度実績の「BB」は、「AAA」「AA」「A」「BBB」に次ぐ上位から5段階目のレーティングとなっております。

 

人的資本に関する詳細な情報については2024年10月に弊社ウェブサイト(URL:https://www.tokyu-cnst.co.jp/ir/library/annual/)において公表予定の統合報告書2024年度版をご参照ください。

 

なお、当該将来に関する事項については、経営会議等および取締役会の会議体で合理的な根拠に基づく適切な検討を経たものであります。