人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,232名(単体) 1,322名(連結)
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平均年齢39.0歳(単体)
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平均勤続年数15.0年(単体)
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平均年収6,301,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社における従業員数
2024年3月31日現在 |
セグメントの名称 |
銀行業 |
リース業 |
信用保証・クレ ジットカード業 |
その他 |
合計 |
従業員数(人) |
1,232 [676] |
18 [10] |
15 [13] |
57 [14] |
1,322 [713] |
(注)1.従業員数は、嘱託及び臨時従業員693人を含んでおりません。
2.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
(2)当行の従業員数
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|
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2024年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢 |
平均勤続年数 |
平均年間給与(千円) |
||
1,232 |
39歳 |
10月 |
15年 |
9月 |
6,301 |
[676] |
(注)1.従業員数は、嘱託及び臨時従業員654人を含んでおりません。
2.当行の従業員はすべて銀行業のセグメントに属しております。
3.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
5.当行の従業員組合は、千葉興業銀行従業員組合と称し、組合員数は927人であります。労使間においては特記すべき事項はありません。
6.当行は執行役員制度を導入しており、執行役員15人は従業員数に含まれております。
(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当行
当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||
全労働者 |
正規雇用労働者(注)3 |
パート・有期労働者 |
|||
25.2 |
108.0 |
57.0 |
73.4 |
61.1 |
|
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合は、出向者を出向元の労働者として集計し、労働者の男女の賃金の差異は、休職者を除き、正規雇用労働者は行員を、パート・有期労働者は嘱託社員、パートタイマーを集計しております。また、パートタイマーのうち、行員と比して所定労働時間が短い者については、短縮率等に応じて人数換算しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出しており、出向者は出向元の労働者として集計しております。
3.正規雇用労働者のうち当行職責階層(役割・責任に応じた階層)に区分した場合の賃金の差異(%)
経営職 |
管理職 |
特定職Ⅰ |
推進職 |
指導職 |
事務職 |
96.2 |
88.8 |
94.0 |
88.2 |
90.8 |
101.9 |
(注)経営職は支店長クラス、管理職及び特定職Ⅰは課長クラス、推進職は係長クラスで休職者を除き集計しております。
当行は、単線型の人事制度を運用しているため、制度的には男女の賃金格差は生じておりません。上記の賃金差につきましては、諸手当(時間外勤務手当、家族手当、住宅手当等)の支給について、男性の方が多いことにより生じております。
上記のような社会的課題でもある賃金格差解消のため、当行は、引き続き女性活躍推進や男性の育児参加を促進してまいります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当行グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティへの取組み
サステナビリティを巡る諸課題について、千葉興業銀行グループはリスクと機会の両面がある事を認識しております。企業理念である、「地域とともに お客さまのために 『親切』の心で」を定めるとともに、地域に根ざし、地域とともに存続・発展する地域金融機関の社会的責任として、企業理念に基づく事業活動の展開により、ステークホルダーの皆さま(お客さま、株主、従業員、地域社会)の成長と発展に貢献することを目指し、サステナビリティへの取組みを推進してまいります。
① ガバナンス
当行グループは、サステナビリティにおけるガバナンス体制を、「イ.サステナビリティへの取組みに関する方針・ガイドライン」及び「ロ.サステナビリティ推進体制」の両面により、地域の経済・産業・社会の持続的な発展・繁栄に貢献すべく、サステナビリティを経営戦略の重要事項の一つとして取り組んでおります。
イ.サステナビリティへの取組みに関する方針・ガイドライン
当行グループは、企業理念である「地域とともに お客さまのために 『親切』の心で」のもと、グループ一体でのサステナビリティ経営を推進するために、サステナビリティ関連規程類体系を構築し、各種方針・ガイドラインを制定しております。 各種方針・ガイドラインの詳細については、下記ホームページをご覧ください。 |
|
ロ.サステナビリティ推進体制
当行グループにおけるサステナビリティへの取組みについて、執行は取締役頭取を委員長とするサステナビリティ推進委員会での審議・決定を中心とし、取締役会へ定期的に報告を行うことによりガバナンス体制を構築しております。執行における体制として、サステナビリティ推進委員会の下部組織として当行グループの幅広い環境保全取組みを管理・推進するecoアクション部会をはじめ、本部関係各部や営業店、関係会社が連携することによって、サステナビリティ推進を行っております。
[2023年度サステナビリティ推進委員会開催状況]
回数(開催日) |
主な審議・報告事項 |
第3回委員会 (2023年4月25日) |
・2023年度取組事項 ・非財務情報の開示内容 |
第4回委員会 (2023年5月22日) |
・シナリオ分析の結果報告 ・サステナビリティ中長期的KPI報告 |
第5回委員会 (2023年7月20日) |
・中長期的KPIの見直し、カーボンニュートラル宣言の発出 ・CDP回答への取組み |
第6回委員会 (2023年9月12日) |
・他社との協働取組み ・お取引先とのエンゲージメント取組検討 |
第7回委員会 (2023年11月20日) |
・GXリーグ、PCAFへの参画、FEの算定、生物多様性保全に向けた取組み、シナリオ分析開示高度化 ・金融リテラシー教育の推進 |
第8回委員会 (2024年1月26日) |
・サステナビリティ情報発信における今後の展開 ・気候変動におけるリスク管理体制の検討 |
第9回委員会 (2024年3月19日) |
・2024年度取組事項 ・ecoアクション部会の設置、サステナビリティ推進委員会規程の改定 |
ハ.役員報酬におけるサステナビリティ要素の追加
役員の気候関連の課題への取組みに関するインセンティブの強化が中長期的な企業価値向上に繋がるとの認識のもと、サステナビリティKPIのうち気候変動にかかるKPIの達成状況に応じて金銭で支給する業績連動報酬の評価体系に組み込んでおります。
気候関連のKPIとしては、サステナブルファイナンスの実行額やCO2排出量削減を選定しております。
② 戦略
イ.サステナビリティ重点項目(マテリアリティ)と設定プロセス
地域金融機関として千葉県の持続可能性を実現することこそが、当行及びステークホルダーの成長と発展につながると考え、次世代が誇れるような光り輝く千葉へさらに飛躍するため、千葉県の諸課題の中から当行が持つ強みを発揮することで解決に寄与できる項目を優先課題として抽出し、重点項目(マテリアリティ)へ絞り込みました。
(注)1.サステナビリティ重点項目(マテリアリティ)と設定プロセスは、当行で把握した諸課題を踏まえて設定しております。
2.〈千葉県の諸課題マトリクス〉は、「千葉県総合計画「次世代への飛躍 輝け!ちば元気プラン」(2017年10月公表)」をもとに、当行の貢献可能性度合いなどを鑑みて決定いたしました。
③ リスク管理
地域の経済・産業・社会の持続的な発展・繁栄にあたって、気候変動をはじめとする様々なリスクがあると認識しております。
中でも気候変動リスクは、地球環境や地域経済のみならず、当行グループの経営戦略や財務計画に大きな影響を与えるリスクとして、新たなリスクカテゴリーではなく、従来から把握・管理されていた既存のリスクカテゴリーにおけるリスクを発生・増幅させる「リスクドライバー」として認識しております。
また、気候変動に起因するリスクを大きく「移行リスク」と「物理的リスク」に分類し、信用リスク管理やオペレーショナルリスク管理などにおける分析結果などをサステナビリティ推進委員会とリスク管理委員会において共有し、リスク管理の高度化を図ってまいります。
環境・社会に負の影響を与える可能性のある特定のセクターへの投融資に関しては、「投融資ポリシー」を定め、これを公表しております。ポリシーに基づいた責任ある投融資を通じ、地域金融機関として、環境・社会的課題の解決に取り組むお客さまとともに、持続可能な社会の実現に努めてまいります。
④ 指標及び目標
当行は、様々なステークホルダーの価値創造に配慮した経営と当行の持続的かつ安定的な成長による企業価値の向上を実現すべく、以下の中長期的なKPIを設定しております。各KPIは、サステナビリティ推進委員会において進捗状況を確認してまいります。
項目 |
目標値 |
実績値 |
|||
2025年3月まで |
2030年まで |
2022年度 |
2023年度 |
||
マテリアリティ1:産業の活性化と千葉の魅力創造 |
|||||
|
ESG投融資・サステナブルファイナンス累計実行額 |
3,500億円以上 |
1兆円 |
1,416億円 |
4,302億円 |
マテリアリティ2:千葉の未来を担う人材の育成 |
|||||
|
女性役職率 |
30%以上 |
35%以上 |
35.1% |
36.7% |
|
金融リテラシー教育参加人数 |
3,000人以上 |
延べ1万人 |
1,216人 |
5,423人 |
マテリアリティ3:安心して暮らせる豊かな千葉の実現 |
|||||
|
CO2排出量の削減率(2019年度比) |
20%削減 |
48%削減 |
16%削減 |
28%削減 |
(注)2023年8月に、中長期的なKPIの中で脱炭素を推進していくにあたり重要な要素となるESG投融資・サステナブルファイナンスとCO2排出量削減目標を上方修正しております。
(2)気候変動への取組み [TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)]
気候変動に起因する異常気象の発生により、甚大な被害が頻発しています。地元千葉県においても、豪雨等による災害が発生しており、気候変動への対策は地域にとって大きな課題であると認識しております。
2022年9月にTCFDに賛同表明しており、TCFDの枠組み(「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」)に基づき開示内容の拡充、体制整備の取組み等、適切に対応してまいります。
① ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティへの取組みにおけるガバナンスに組み込まれております。詳細については「(1)サステナビリティへの取組み ① ガバナンス」をご参照ください。
② 戦略
イ.リスクと機会の認識について
当行は、持続可能な社会の実現に向けた気候変動への対応としてリスク(移行リスク、物理的リスク)及び機会の両面として捉え、短期(5年)、中期(10年)、長期(30年)の時間軸に基づき、以下のとおり認識しております。
分類 |
種類 |
内容 |
時間軸 |
移行リスク |
政策・法規制 |
・気候変動に関する政策や規制の強化による、お客さまの事業への影響に伴う与信コストの増大 |
中・長期 |
技術・市場 |
・気候変動に起因する市場の変化により、資金調達が困難になる、ないし調達コストの上昇 |
中・長期 |
|
・脱炭素社会への移行に伴う新たな技術等の導入や産業構造の変化による既存資産等の減損や収益悪化 |
中・長期 |
||
評判 |
・炭素排出セクターに対する投融資継続によるレピュテーション悪化 |
短・中・長期 |
|
物理的リスク |
急性 慢性 |
・台風・豪雨による風水災に伴うお客さまの事業停滞による業績悪化影響及び担保価値の毀損を通じた与信コストの増大 |
短・中・長期 |
・異常気象等による当行資産の毀損に伴う事業継続への影響、管理コストの増加 |
短・中・長期 |
||
・海面上昇によるお客さま及び当行の営業拠点被災に伴う損失の発生 |
長期 |
||
機会 |
商品・サービス |
・気候変動に関するサステナビリティへの取組みに対するコンサルティングやファイナンスによる支援の増加 |
短・中・長期 |
資源効率化 |
・省資源、省エネ、再生可能エネルギーの活用による事業コストの低下 |
短・中・長期 |
ロ.リスク
(ⅰ)シナリオ分析の実施
TCFD提言に基づく一定のシナリオのもと、低炭素経済への移行に伴いGHG排出量の多い金融資産の再評価によりもたらされる移行リスク、及び気候変動による洪水リスクの影響によりもたらされる物理的リスクについてシナリオ分析を実施いたしました。
(ⅱ)移行リスク
移行リスクについては、分析対象としてGHG排出量が比較的多いセクターである、エネルギー関連事業者(電力、ガス、石炭・石油関連の事業者)、鉄鋼関連事業者、運輸関連事業者を個社別に特定いたしました。
また、リスク重要度評価、事業インパクト評価を行い、大規模企業、上場企業については個社別分析を実施(ボトムアップアプローチ)、その他の事業計画・財務等の多くの情報が得られない先に対しては拡大推計(トップダウンアプローチ)を行い評価いたしました。
項目 |
概要 |
リスクイベント |
・炭素税導入による費用増加 ・脱炭素社会への移行に伴う設備投資、研究開発費の増加 ・再生可能エネルギーへの転換に伴う市場影響 など |
シナリオ |
NGFS(気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク)のシナリオ(NGFS Phase4)のうち、Net Zero 2050・Below2℃シナリオ ・Net Zero 2050:厳しい気候政策等により2050年にネットゼロを達成するシナリオ(1.5℃未満シナリオ) ・Below2℃:やや厳しい政策が導入され、温暖化を2℃以下に抑えるシナリオ(2℃以下シナリオ) |
分析手法 |
・ボトムアップアプローチ:個社別に2050年までの財務内容を推計 ・トップダウンアプローチ:個社別分析の結果をもとに利益率やコスト率の平均をベースに推計 |
分析対象 |
エネルギー関連事業者(電力、ガス、石炭・石油関連の事業者)、鉄鋼関連事業者、運輸関連事業者 |
分析期間 |
2022年12月末を基準として2050年まで |
分析結果 |
与信関係費用:累計34億円~36億円 |
(ⅲ)物理的リスク
物理的リスクについては、気候変動による洪水リスクの影響を把握するためシナリオ分析を実施し、取引先の所在地や担保所在地についてハザードマップ(想定最大規模と計画規模)に基づく複数確率年の洪水の考慮を行い、当該災害発生時の債務者区分に与える影響(債務者区分影響)と保全に与える影響(保全影響)の分析を行いました。
債務者区分影響は、企業が保有する建物や有形固定資産の被害額(直接被害額)と営業停止に伴う被害額(間接被害額)を推計、企業の財務内容等に与える影響を算出、債務者区分を付与、引当の増加額を算出いたしました。保全影響は、建物等の担保棄損による引当の増加額を算出いたしました。
算出した引当の増加額を2050年までに発生する確率と気候変動による洪水頻度の増加を考慮し、複数シナリオでの引当増加額を算出いたしました。
また、同様に銀行本支店の洪水による固定資産の毀損についても推計を行いました。
項目 |
概要 |
リスクイベント |
洪水による ①融資先の事業の中断や事業拠点の直接被害に伴う財務内容の悪化 ②担保物件の毀損 ③銀行本支店の資産の毀損 |
シナリオ |
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によるRCP(代表的濃度経路)シナリオ(RCP2.6:2℃上昇シナリオ、RCP8.5:4℃上昇シナリオ) |
分析手法 |
・ハザードマップのデータ(想定最大規模、計画規模)から洪水発生時の取引先の直接被害額と間接被害額から財務への影響と担保(保全)への影響を算出したうえで、シナリオを踏まえ推計した2050年までの洪水発生確率・洪水頻度の増加を勘案し、与信関係費用の増加額を算出 ・銀行本支店については建物被害額を算出 |
分析対象 |
貸出のある国内法人・個人事業主・住宅ローン(プロパーのみ)、銀行本支店の固定資産 |
分析期間 |
2023年12月末を基準として2050年まで |
分析結果 |
与信関係費用:5億円~8億円、銀行本支店被害額:最大2億円 |
(ⅳ)シナリオ分析の結果
今回の分析対象やシナリオの前提条件のもと、与信関係費用が移行リスクでは累計で34億円~36億円、物理的リスクが5億円~8億円、銀行本支店の資産の毀損は最大2億円となり、ポートフォリオ全体への影響は限定的であるとの結果となりました。
引き続き対象セクターの拡大など充実化へ取り組んでまいります。
(注)シナリオ分析に係る概要は、当行で把握した各種リスクを踏まえ分析しております。
(ⅴ)炭素関連資産
当行の与信残高(※1)に占める炭素関連資産(※2)の割合は38.02%であります。 (※1)2024年3月末の貸出金、支払承諾、外国為替、銀行保証付私募債の合計(ただし、再生可能エネルギー発電事業として太陽光発電事業を除く)。セクターの分類方法については、日本銀行が制定した「業種分類一覧表」の分類を基に、当行が判定。 (※2)炭素関連資産:当行では2021年10月におけるTCFDの一部改訂を踏まえ、炭素関連資産を18のセクターに分類の上算定しております。 当行与信残高に占めるセクター毎の割合は右記のとおりであります。 なお、昨年度公表いたしました炭素関連資産の数値より増加しておりますが、各セクターの対象企業の見直しを行ったことによるものであります。 引き続きセクター分類の精緻化へ取り組んでまいります。 |
|
ハ.機会
当行は、地域とお客さまの環境負荷低減と脱炭素経営実現へ向けた取組みに積極的に関与することにより、環境や社会の課題解決に貢献するとともに、持続可能な社会実現と企業価値向上を図ってまいります。
また、脱炭素社会への移行に伴い、お客さまの資金需要に対するファイナンスの提供やコンサルティング等ソリューションの提供を通じて脱炭素社会の実現に取り組んでまいります。今後、より多くのビジネス機会を創出するため、お客さまの温室効果ガス削減やエネルギー効率の向上に向けた取組みの支援等、脱炭素化を支援するサービスを充実させてまいります。
<当行のサステナビリティ支援ソリューション>
お客さまのニーズ |
|
当行のソリューションラインナップ |
|
サステナビリティに向けた実効的な取組みを始めたい |
サステナブルファイナンスの提供 |
・ポジティブインパクト・ファイナンス |
|
脱炭素に向けた課題把握や目標設定を行いたい |
お取引のGHG排出量可視化、目標設定 |
・GHG排出量算定支援 |
|
・SBT認証支援 |
|||
SDGsに関する取組みを始めたい |
SDGsに関する取組み支援 |
・ちばSDGsパートナー登録推進 |
③ リスク管理
気候変動に関する主なリスクは、サステナビリティへの取組みにおけるリスク管理に含めております。詳細については、「(1)サステナビリティへの取組み ③ リスク管理」をご参照ください。
④ 指標及び目標
イ.ESG投融資・サステナブルファイナンス
当行では、地域の環境保全及び経済・産業・社会の持続的な発展・繁栄に貢献することを目的とするファイナンスを「ESG投融資・サステナブルファイナンス」と定義し、推進しております。
[ESG投融資・サステナブルファイナンスの主な商品] |
・「サステナビリティ・リンク・ボンド」や「グリーンローン」など、国際原則・政府の指針を基準としたローン商品や債券 |
・お取引先のSDGs達成に向けた取組支援を行うローン商品 |
・SDGsの取組みに寄与する私募債の引受 |
・環境負荷低減をはじめとした、地域振興や人材育成など地域の持続的な発展・繁栄に貢献する融資 等 |
※上記以外の商品も含みます。 |
ESG投融資・サステナブルファイナンスの累計実行額目標及び実績は以下のとおりであります。
ESG投融資・サステナブルファイナンス累計実行額 |
目標値 |
2022年度実績 |
2023年度実績 |
中期経営計画(2024年度まで) |
3,500億円以上 |
1,416億円 |
4,302億円 |
2030年度まで |
1兆円 |
ロ.CO2排出量の削減
(ⅰ)千葉興業銀行グループ CO2排出量・削減率の実績
CO2排出量の削減率を中長期的KPIとして設定し、省エネルギーをはじめとした脱炭素に向けた取組みを行っております。
[Scope1,2の排出量]
CO2排出量(単位:t-CO2) |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
Scope1 |
846 |
843 |
824 |
724 |
658 |
Scope2 |
3,554 |
3,347 |
3,169 |
2,953 |
2,467 |
(注)1.エネルギーの使用の合理化等に関する法律(いわゆる省エネ法)に基づく定期報告書におけるScope1,2のCO2排出量となります。
2.Scope2の合計値は、マーケット基準にて算出しております。
[2023年度CO2排出量実績]
CO2排出量(単位:t-CO2) |
2023年度実績 |
|
Scope1 |
658 |
|
Scope2 |
ロケーション基準 |
2,701 |
マーケット基準 |
2,467 |
|
Scope3 |
4,050,552 |
|
合計(Scope1+2+3) |
4,053,677 |
(注)1.合計のScope2はマーケット基準の値を使用しております。
2.Scope3の算定方法・範囲などは、下記「(ⅲ)Scope3の算定状況」をご参照ください。
(ⅱ)千葉興業銀行グループ カーボンニュートラル宣言
2023年8月、当行グループは持続可能な社会の実現に向けて2050年度までにCO2排出量をゼロにするカーボンニュートラル宣言を行い、CO2排出量削減目標の見直しを行いました。(対象はScope1,2)
引き続き、気候変動をはじめとする環境課題の解決に資する取組みを一層推進し、地域の経済・産業・社会の持続的な発展・繁栄に貢献してまいります。
(ⅲ)Scope3の算定状況
従来算定していたScope1,2に加えて、2023年度よりサプライチェーン全体の排出量であるScope3の算定を実施いたしました。
今後も算定対象範囲の拡大や排出量把握の精緻化に努めてまいります。
[Scope3排出量]
カテゴリ |
計測項目 |
2023年度実績 |
1(購入した製品・サービス) |
物品などを購入したもの |
12,292 |
2(資本財) |
新たに購入した設備など |
3,134 |
3(燃料及びエネルギー関連活動) |
ガソリン、電気以外の燃料消費 |
582 |
4(上流の物流) |
郵送によるものなど |
922 |
5(事業から出る廃棄物) |
廃棄物として計上 |
337 |
6(出張) |
行員の出張費用 |
49 |
7(雇用者の通勤) |
行員の通勤費(電車・車) |
753 |
12(販売した製品の廃棄) |
現状は通帳の廃棄量にて計上 |
661 |
15(投融資) |
投融資先の排出量 |
4,031,822 |
<Scope3の算定対象範囲、算定方法>
(a)Scope3の算定範囲
カテゴリ3以外は千葉興業銀行単体、カテゴリ3は千葉興業銀行グループ全体で算定しております。また、カテゴリ8、9、10、11、13、14は、想定されるCO2排出を伴う活動がないと想定されるため、算定しておりません。
(b)カテゴリ2、3、7、12、15以外の基本的事項
当行で利用している経費管理システムから得られるデータについて、勘定科目をもって経費支出項目と算定要否を判断したうえで、カテゴリごとに算定しております。なお、消費税は控除せずに算定しております。
(c)カテゴリ3、15以外の排出量原単位
環境省が公開している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」を利用しています。また、排出原単位については、各支出項目に照らして最も適切と考えられるものを選定しています。
(d)カテゴリ1「購入した製品・サービス」
当行の経費管理システムにて管理されている経費支出項目のうち、CO2排出を伴う活動、かつ、他のカテゴリに属さないものを抽出し、その支払金額に排出原単位を乗じております。
(e)カテゴリ2「資本財」
各年度において取得した有形固定資産の金額に、排出原単位の資本形成部門「金融・保険」を乗じております。
(f)カテゴリ3「燃料及びエネルギー関連活動」
ガソリン、ガス、軽油、重油の使用量に対して、「LCIデータベースIDEAv2(サプライチェーン温室効果ガス排出量算定用)」の排出原単位を乗じております。
なお、電気の使用量に対しては、「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」の排出原単位を乗じております。
(g)カテゴリ4「上流の物流」
経費支出項目のうち、運輸費及び郵便費に排出原単位を乗じております。
(h)カテゴリ5「事業から出る廃棄物」
経費支出項目のうち、衛生費に排出原単位を乗じております。
(i)カテゴリ6「出張」
経費支出項目のうち、旅費に排出原単位を乗じております。
(j)カテゴリ7「雇用者の通勤」
人事給与情報システムにて管理している「通勤手当」の金額及び通勤手段に基づき、それぞれ電車・バス・自動車の排出原単位を乗じております。
(k)カテゴリ12「販売した製品の廃棄」
当行にて保管している通帳を出庫したものを使用したものと仮定し、通帳の物量データに対して排出原単位を乗じております。
(l)カテゴリ15「投融資(ファイナンスド エミッション,FE)」
投融資を通じた間接的な温室効果ガス排出量は、金融機関におけるScope3の中でも大きな割合を占めるため、PCAFスタンダードの計測手法に則り、2023年度は当行の国内法人向け貸出について試算いたしました。
(※)データ クオリティ スコア
データ クオリティ スコアは、ファイナンスド エミッションにおけるGHG排出量データの品質を5段階で示した数値であり、1に近いほど品質が高く、5に近いほど推計値を多く使用しているものになります。
(注)1.2023年12月時点における国内法人向け融資が対象であり、TCFD提言における開示推奨セクター等を参考に分類しております。財務データ不足先は算定不可としております。
2.PCAFスタンダードに基づく算定を実施し、企業開示データ等を活用しております。データが得られない場合は、PCAFデータベースから引用した排出係数等を用いて推計しております。なお、PCAFデータベースにはScope3下流の排出係数が含まれておりません。
3.Financed Emissions=帰属係数×投融資先のGHG排出量(帰属係数…投融資額÷資金調達総額(上場企業は現金を含む企業価値(EVIC)、非上場企業は各取引先の負債+資本))
お客さまのGHG排出量の開示拡大やPCAF算定基準や業種分類の変更、算定対象の拡大等により、今後算定結果は大きく変更される可能性があります。引き続き算定方法の精緻化へ取り組んでまいります。
(3)人的資本
「人材」は当行にとって、最も重要な「資産」です。当行ではその「人」の価値の最大化に向けて人材力の強化と多様な人材の適材適所を強力に推し進めております。
一人ひとりのかけがえのない「人」が自律的に考え、行動し、一つひとつ確かな成果を収めていくことを通じて、当行に関係するあらゆるステークホルダーの成長に寄与するとともに、存立基盤である地元千葉県の安定的、持続的な発展に貢献してまいります。
なお、連結グループにおける主要な事業を営む当行単体の人材戦略について記載しておりますが、連結子会社についても、各社との緊密な人材交流により、必要とする人材を当行より供給しております。
① 戦略
イ.経営戦略と人材戦略の関係性
・「親切なパートナーとして皆さまの幸せをともにデザインし続ける」という長期経営ビジョン実現のために、従業員一人ひとりがお客さまの親切なる相談相手として常に考え行動する「コンサルティング考動」を実践しております。
・当行では、「コンサルティング人材」を「コンサルティング考動」を実践する人材と定義し、全従業員がお客さまに感動を与え、新しい価値創造を担う、質の高い「コンサルティング人材」になる事を目指しております。
・「コンサルティング人材」が、常に変化・多様化するお客さまの潜在ニーズを共有し課題を解決していくためには、その専門性を常に高めていく取組みが不可欠であり、今後の外部環境変化に対応すべく経営方針・経営戦略の理解及び変化にチャレンジする組織・文化を創り上げていくことを人材育成にて実践しております。
・多様な「コンサルティング人材」が、様々な場面において最大限の能力を発揮し、活躍できるような人材活用と環境整備を行っていくことが不可欠であると認識しております。
ロ.人材戦略における課題認識
・コンサルティング考動のレベルの底上げ
・対面コンサルティングのスピード・質の強化
・新しい価値創造や専門分野への対応を可能にする多様な人材の確保
当行は上記の課題認識を踏まえ、「人材育成理念」及び「人材活用理念」を通して経営方針の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
ハ.人材戦略の全体像
・人材戦略は、長期経営戦略の実現・企業価値向上に向け、「人材育成戦略」及び「人材活用戦略」によって構築しております。
・また、経営戦略実現に向けた推進力及び人材戦略・経営戦略の結びつきをより強固にすべく、従業員エンゲージメントを高めてまいります。
ニ.人材育成戦略
当行では次の理念と基本方針に基づき、従業員の能力開発強化に取り組んでおります。
[人材育成理念]
・当行の経営方針を理解・共感し、高い成果を上げることができる人材を育成する
・全員が常に変化を先取りし、迅速・果敢にチャレンジする組織・文化(マインド)を全員で創り上げる
[人材育成の基本方針]
・自律性の追求 学ぶ努力を怠らず、高い目標にチャレンジする従業員を尊重した能力開発支援を行う
・多様性の追求 従業員の成長・役割に応じ、多種多様な能力開発支援を行う
・公正性の追求 透明性のある客観的プロセスに基づき、役割・成果に見合った能力開発支援を行う
[目指す人材の姿]
・学習し続ける 顧客の幸せを探求し、新しい価値を生み出すため、学習し続ける
・共感する 株主・地域社会の幸せを探求し、持続可能な繁栄を分かち合うため、社会とのつながりを大切にし、社会に共感する
・自律・協働する 自身の幸せを探求し、自身の成長を遂げるため、自律的に多様な人と協働する
<具体的な取組事項>
「コンサルティング考動の底上げ」、「伴走型コンサルティングにおける対面コンサルティングのスピード・質強化」に向け、次の2点に取り組んでおります。
○ 継続的で多種多様な能力開発機会の提供
「コンサルティング考動の底上げ」「対面コンサルティングのスピード・質強化」のためには、常に学習し、自律的に多様な人と協働しながら成長していくことが必要です。そこで、「8,000本超の動画教材やグループによる協働学習、対面・非対面研修を織り交ぜた継続的な学習」を強力に進めてまいります。
また、スキル別の公募型プログラムや思考力強化プログラム、マネジメント・リーダーシップ開発プログラムを拡充してまいります。
○ 異業種交流の拡充
「伴走型コンサルティングにおける対面コンサルの質強化」には「顧客に対する非金融・情報提供の拡充」が欠かせません。そのためには、「これまで以上にお客さまに共感し、つながりと絆を深め、親密度を高める」とともに、従来の枠にとらわれない「新たな視点・発想の習得」「新たな価値創造」が必要です。そこで、2022年度より当行の研修プログラムをお取引先従業員にも開放し、異業種交流ワークショップをスタートさせました。今年度は2023年1月に開設した研修施設「幕張学問所」を拠点に、異業種交流ワークショップを拡充してまいります。
ホ.人材活用戦略
当行では次の理念と基本方針に基づき、従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮し活躍できる体制の構築に取り組んでおります。
[人材活用理念]
・年齢、性別、雇用形態に影響されない能力本位の人材活用を行う
・多様な人材の可能性を最大限引き出すための環境整備を行う
[人材活用の基本方針]
・若手 能力と成果に応じた適切な評価と納得性のある処遇の実現
・女性 仕事と生活の両立支援を通じて、就業年数の伸長と更なる職域拡大に取り組む
・外部人材・パートタイマー 様々な働き方に対応できる雇用条件を整備し、多様な人材を活用
・シニア リスキリングを通じて、各自の持つスキル・専門性を発展的に活用
[目指す組織]
・躍動する 一人ひとりが主体的・能動的な意志をもって、存分に活躍する
・変化する 既存の価値観にとらわれず、環境変化を先取りし自ら変化していく
・挑戦し続ける 失敗を恐れることなく、新しい課題に積極果敢に挑戦し続ける
<具体的な取組事項>
「価値創造や専門分野への対応を可能にする多様な人材の確保」に向け、次の取組みを実施しております。
○ 若手の活躍推進
入行直後からキャリア開発研修や人事部面談を通じてキャリア自律の意識醸成を図り、毎年、自身のキャリア志向について、自己申告する仕組みや申告を踏まえた配属、またポスト公募制を採用し、行員のチャレンジを促し抜擢する仕組みなどを導入しております。
○ 女性の活躍推進
以前から女性の活躍推進を積極的に行い、仕事と私生活の両立支援や職域拡大の取組みが奏功し、幹部行員として位置づけられる、経営職の女性比率は10.3%となりました。
対外的にも、えるぼし最上位認定や全国の金融機関として初めてとなったプラチナくるみんプラスの認定など、高い評価を受けております。引き続き男女差異のない採用や人事制度を運用するとともに、女性の出産育児支援、男性の育児参加を促進してまいります。
○ 外部人材・パートタイマーの活躍推進
外部人材を様々な条件で受け入れることのできる就業体制を整備いたしました。具体例としては、日数・時間・場所に制約されず、就業することが可能です。また、パートタイマーの正規社員登用も積極的に行っており、これまでに60名が行員に転換いたしました。
○ シニアの活躍推進
シニア人材が、リスキリングを通じてそれぞれの持つスキル・専門性を発展的に活用できるよう、キャリア研修を実施するとともに各種研修コンテンツを提供しております。また、行内の専門職要件を整理し、年齢にかかわらない活躍の場を提供しております。
② 指標及び目標
指標及び目標については、以下のとおりであります。
人材戦略実現に 向けた要素 |
KPI |
2022年度 実績 |
2023年度 実績 |
2025年3月 目標値 |
|
エンゲージメント |
エンゲージメントサーベイ(※)における総合エンゲージメントスコア |
- |
70点 (業種平均 57点) |
- |
|
育成 |
継続的で多種多様な能力開発の機会 |
従業員一人当たりの年間研修回数 |
34.8回 |
45.5回 |
26.5回 |
(従業員一人当たりの年間平均育成プログラム参加時間) |
(47.7時間) |
(47.2時間) |
(-) |
||
異業種交流の拡充 |
異業種交流機会の提供回数 |
12回 |
14回 |
12回 |
|
ダイバーシティ |
女性 |
女性比率(行員のみ) |
40.1% |
40.3% |
- |
女性役職者比率 |
35.1% |
36.7% |
35% |
||
女性管理職比率 |
24.1% |
25.2% |
- |
||
女性経営職比率 |
8.7% |
10.3% |
10% |
||
パートタイマー |
行員転換者数累計 |
58人 |
60人 |
- |
|
安全 健康 |
月平均時間外勤務時間数 |
2時間55分 |
2時間24分 |
- |
|
有給休暇取得日数 |
14.4日 |
14.5日 |
14日 |
||
健康診断受診率 |
100% |
100% |
- |
(※)今年度より従業員対象のエンゲージメント調査「総合エンゲージメントスコア」に変更いたしました。
「総合エンゲージメントスコア」・・・「会社・職場・仕事」に対して、総合的に抱く愛着の“状態”
(注)1.2023年度実績は、2024年3月31日時点で集計したものであります。
2.連結グループにおける主要な事業を営む当行単体の従業員を対象として集計しております。