人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,377名(単体) 7,055名(連結)
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平均年齢40.8歳(単体)
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平均勤続年数16.7年(単体)
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平均年収6,239,000円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。
2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。
3.臨時従業員には、パートタイマー、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
4.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。
3.臨時従業員には、パートタイマー、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
4.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。
5.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社グループの労働組合には、大同メタル労働組合他が組織されております。組合員数は2024年3月31日現在 2,326名で、当社及び一部の連結子会社の労働組合は全日本自動車産業労働組合総連合会に加盟しております。
なお、労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び男女の賃金の差異
2024年3月31日現在
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.対象者のいない拠点については―を記載しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社は、2021年4月より「サステナビリティ委員会」(下図ご参照)を設置し、気候変動への対応やマテリアリティの特定、人権尊重への対応等を始めとするサステナビリティに関わる課題の解決に向けた審議・議論を行ってまいりました。そして、ESG経営による企業価値の向上を目指し、「気候変動への対応」、「環境貢献製品の開発」、「人材育成」を始めとする、サステナビリティ経営を推進するにあたり当社が「優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)」を明確にした上で、これを開示しております。
これらのサステナビリティに関する審議内容については、取締役会へ定期的に報告され、指示・監督を受けております。
また、2022年6月にはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明しており、当社ウェブサイトにおいて、TCFDの提言に沿った気候変動に関する重要情報も開示しております。気候変動への対応は、当社が「優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)」の中でも重要度が高い事項と考えており、サステナビリティ委員会での議論などを通じてカーボンニュートラルの実現に取り組んでおります。
人的資本への投資に関しても、多様性、人格、個性を尊重するとともに、その個性と能力を十分に発揮し活躍できる職場づくりの実現と、環境の整備を推進しております。特に、事業戦略を推進する「人材」は重要な人的資本と捉えており、計画的な人材育成への取組みを行っております。
(2)リスク管理
当社は、グループ全体のリスク管理及び管理体制に関する方針を定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。リスク管理委員会は年に2回以上開催され、当社グループのサステナビリティ経営の実現に重大な影響を与える可能性があるリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえ優先度を設定し、優先度に基づいたリスクの低減対策を推進するとともに、リスク管理の強化に取り組んでおります。本年度は、気候変動に関するリスク、自然災害によるリスク及び人材確保に関するリスク等を、当社グループの優先リスクと特定し、担当するリスク管理部署がグループ会社のリスク管理を統括する体制としております。詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。
(3)戦略・指標と目標
a.気候変動対応について
気候変動が当社グループ事業へ及ぼす影響を把握するため、当社グループ全事業を対象とし、以下の2種類のシナリオを用いて「リスク」と「機会」の分析を行いました。
●21世紀末の気温上昇が1.5℃以下に抑えられ、脱炭素社会への移行を実現する「1.5℃シナリオ」
●現状を上回る温暖化対策がとられず、物理的な影響が想定される「4℃シナリオ」
(重要なリスクと機会)
気候変動に対するリスクと機会の洗い出しを行い、当社グループにとっての重要度と発生する可能性のある時期について検証を行いました。
●時間軸(発生時期)・・・短期:2025年頃まで、中期:2030年頃まで、長期:2050年頃まで
●重要度(戦略・財務計画等に及ぼす影響)・・・大:影響範囲が大、中:影響範囲が中程度、小:自社に影響がほとんどない
※ZEV・・・走行時に二酸化炭素等の排出ガスを出さない電気自動車(BEV)や燃料電池自動車(FCV)など
(気候変動リスク及び機会への対応方針)
当社グループは、シナリオ分析を用いた中長期のリスクと機会の洗い出しにより、経営戦略や財務面の影響について分析を行い、リスクへの適切な対応及び機会に対する競争力の強化や新たな事業機会の獲得に向けて対策を進めてまいります。その結果については、当社ウェブサイトや統合報告書などの媒体を通じてステークホルダーの皆様に開示・報告いたします。
(今後の経営の方向性)
当社グループは、主力事業であります自動車業界においてEV化の進展が加速していることから、これらのビジネス環境の大きな変化に従来以上に迅速に対応し、「新規事業の創出・育成」を強力に推進するための組織として「新規ビジネス開発推進ユニット」を設置し、EV化への対応のみならず、CN燃料を使用する内燃機関を搭載した自動車(水素燃料車等)への対応等、自動車業界におけるニーズを新規ビジネスに結びつけるべく取り組んでおります。その他にも、EV用部品(モーターなど)製造設備向け特殊軸受の拡販など、既存製品・技術を生かした取り組みも進めております。
また、当社グループは、グリーンエネルギーへの貢献として、永年培ったコア技術を最大限に活用し、再生可能エネルギー分野で今後需要が見込まれる風力発電用軸受の積極的な市場開拓に継続して取り組んでおります。2023年5月には、欧州で開発中の洋上風力発電機向けに主軸受供給契約を締結しました。これに伴い欧米市場に洋上風力発電機用軸受を供給することを目的として新工場の建設を進めております。2025年に生産を開始予定で、年間数百基の発電機用軸受の生産能力を確保、将来的な需要拡大にも対応していきます。以上の施策の推進等により、カーボンニュートラルの実現に貢献いたします。
引き続き、既存ビジネスの事業の磨き上げによる収益力の強化(売上・シェア拡大)を図る一方で、新規事業の創出・育成等により、事業環境の変化に対応してまいります。
(指標と目標)
当社グループは、昨今の環境意識の高まり、日本政府の2050年における「カーボンニュートラル実現」などの動きを踏まえ、当社グループの「カーボンニュートラル方針」を策定しました。地球社会の一員としての責任を果たすため、当社グループ全体で2050年のカーボンニュートラル(スコープ1、2、3)を目指すという長期目標を掲げました。また、当社グループ全体で2030年の中間目標を、CO2実質排出量2019年度比35%削減(スコープ1、2)として設定しました。2050年カーボンニュートラルの目標達成に向けてロードマップを作成し、段階的にCO2削減に取り組んでまいります。
具体的には、省エネ対応や再生可能エネルギーの利用拡大を推進するとともに、事業所、工場、設備ごとのCO₂排出量の見える化を進め、設備的な対策等のコストを算定した上で優先順位、ターゲットを絞り、取り組みを進めてまいります。また、自社からのCO2排出量(スコープ1、2)だけでなく、サプライチェーン全体(スコープ3)での排出削減についても、まずは排出量の算定範囲の拡大を進め、お取引先さまとともに取り組んでまいります。CO2排出量(スコープ1、スコープ2)の実績については、当社ウェブサイトのESGデータ内(https://www.daidometal.com/jp/sustainability/esg-data/)に記載しておりますのでご参照ください。なお、当該サイトは2024年10月に更新予定です。
b.人的資本・多様性
(人事戦略の基本方針)
当社は既存事業を磨き上げて「真のトライボロジーリーダー」を目指すとともに、自動車業界の変革期を大きなチャンスと捉え、新事業の創出・育成に注力して新たな事業の柱を築いてまいります。これらを実現するための人事戦略を「Daido Spirit(高い志、改善・改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、メンバーと自由闊達な議論を行い、創造性を発揮してイノベーションを起こすことができる人材の育成及び職場環境の構築」と定めております。さらに、会社の持続的成長・生産性向上のためには、そこで働く従業員一人一人が、働きがい(働きやすさ+やりがい)を高め、その能力を最大限発揮できる機会と環境を提供することが必要と考えております。これらを追求することが、当社の企業理念でもある「社員の幸せをはかり、地球社会に貢献する」に繋がるものと考えております。人事戦略の中でも優先的に課題解決すべきものは、当社のマテリアリティにも挙げている「働きやすい職場環境」、「人材育成」、「ダイバーシティ・インクルージョン」であり、これらに関する施策を着実に実行してまいります。
なお、人的資本・多様性についての記載内容は、提出会社(一部の指標については国内主要関係会社を含む)を対象としております。
① 「働きやすい職場環境」について
(1)基本方針
職場の心理的安全性を確保し、「組織・コミュニケーションの活性化」を実現することで、活力ある組織づくりと従業員のモチベーションと生産性の向上を図ります。
(2)管理職教育
急激に変化する環境下においては、多様な価値観を持つメンバーと共にイノベーションを起こし、新たな価値を創造する「共創型リーダーシップ」が必要であると考えております。経験や勘ではなく、現代に求められるマネジメントスキルを習得する研修を継続してまいります。
(3)健康経営の推進
当社は、従業員が活き活きと働くためには、自身の心身の健康を保つことが非常に重要であると考えており、2018年3月に「大同メタルグループ健康経営宣言」を制定し活動を行っております。その結果、昨年に引き続き2024年度(2023年申請)も健康経営優良法人に認定されております。現在は2021年度の健康データ(健康診断結果等)をベースに、5年間の中期的な健康目標を策定し、従業員の健康増進に努めております。
(4)働き方改革
2016年より労使一体となって「ワークスタイル改革」と称した活動を継続しております。今後も効率的な働き方を追求して、アウトプットの最大化を図ります。取組み内容は以下のとおりであり、今後も活動を継続してまいります。
② 「人材育成」について
(1)基本方針
労働力減少・社員の働く価値観の変化・リモートワークの浸透・兼業や副業の推進といった労働スタイルの変化と環境が大きく変わる中、多様なキャリアパスを構築し、高いモチベーションを保ちながら自律的、主体的に行動するための人材育成に取り組みます。また、これまでの会社主導の教育・研修から、社員の自律的・主体的なキャリア形成の支援へ方針を転換し、仕事を通じて成長できるような機会の確保や支援を行います。
(2)教育制度
社員の成長を支援するため、様々な教育制度を整備しております。期待される役割に応じた各階層別の研修やグローバル化のための語学学習支援など、研修での学びを職場で実践しながら、社員が自律的に仕事の価値を高めるような意識・行動の変革を促します。
(3)キャリア支援制度
③ 「ダイバーシティ・インクルージョン」について
(1)基本方針
企業発展の力の源となるのは、多様な属性や能力、専門性、経験、価値観、感性を持った従業員であると考えております。計画的に多様な人材の採用を進め、その個性と能力を十分に発揮できる、働きがい(働きやすさ+やりがい)のある職場環境の整備に取り組みます。
(2)女性の活躍支援(女性活躍推進法の行動計画)
・総合職採用における女性比率
事務系20%、技術系10%以上にすることを目指しております。
・育児と仕事の両立、職場環境と風土の醸成
当社では、女性に限らず自分のありたい姿に向けて働き続けるためには、柔軟な働き方が必要と考え、ライフイベントと仕事の両立のために以下の制度を導入して、長く働き続けることができる環境の整備を進めております。今後も、必要な制度の導入や拡充を進め、制度利用者が少しでも増加するよう取り組んでおります。
(注)対象者のいない拠点については―を記載しております。
・女性総合職の10年後の継続雇用割合
男性比0.8以上とすることを目指しております。
・女性管理職比率
女性が活躍することにより、「ダイバーシティ・インクルージョン」の考え方がさらに浸透し、さまざまな視点を持つ人材が活躍できる企業風土の醸成につながります。また、女性だけでなく、ライフステージやライフイベントに応じて誰もが利用できる制度を設けることにより、労働環境の改善につなげてまいります。
(注)当社グループ全体の2023年度実績は15.7%です。
・男女間の賃金格差
「第1 企業の概況、5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び男女の賃金の差異」をご参照ください。
賃金格差の主な要因と今後の取り組み
1.基本給の格差
現状、女性の管理職や役職者が少ないことが要因と考えられます。女性従業員の割合を増やし、かつ長く働き続けられる職場環境を整え、女性の中核人材を育成してまいります。また、昨年はアンコンシャスバイアスに関する研修等を実施しましたが、女性は管理職に向いていないといった誤ったイメージや、そもそも女性は管理職を希望しないだろうという意識の解消を引き続き図ってまいります。
2.勤続年数の格差
女性社員は男性社員に比べて相対的に勤続年数が短く、熟練労働者や高度専門職、管理職の比率が少ないことが、女性の平均賃金を低くしている要因と考えられます。女性社員のキャリア研修の実施や既に導入している「ジョブリターン制度(配偶者転勤への帯同、介護、出産・育児等で退職した正社員を再雇用する制度)」の更なる活用を進め、女性が安定的に長く働き続ける職場環境の整備を進めてまいります。
3.残業手当の格差
育児や介護を理由とした時短勤務制度を利用しているのが主に女性社員であり、残業手当を受給していない女性の割合が多いことが要因と考えられます。男性の育児休業取得率を向上させる取組を行い、男性の家事や育児への参加を推進してまいります。
(3)キャリア採用
ビジネス環境の変化に伴い企業価値を高めるイノベーションが重視される中で、社内の人的資源だけではなく、新たな視点や発想力、豊富な経験を持つ即戦力の採用・活用を必要に応じて積極的に進めてまいります。
(4)障がい者雇用
貴重な戦力として、また、企業としての社会的責任と地域貢献活動を目的に障がい者雇用率の向上を進めてまいります。