人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数753名(単体) 1,999名(連結)
-
平均年齢40.4歳(単体)
-
平均勤続年数15.7年(単体)
-
平均年収5,977,330円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
化学 |
1,660 |
[317] |
医療 |
265 |
[60] |
全社(共通) |
74 |
[14] |
合計 |
1,999 |
[391] |
(注) 従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しております。
なお、臨時従業員には、パートタイマー、嘱託契約の従業員及び派遣社員を含んでおります。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
753 |
[144] |
40.4 |
15.7 |
5,977,330 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
化学 |
679 |
[130] |
全社(共通) |
74 |
[14] |
合計 |
753 |
[144] |
(注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数は[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載しております。
なお、臨時従業員には、パートタイマー、嘱託契約の従業員及び派遣社員を含んでおります。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
労働組合との間に特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
当事業年度 |
|||||||||
|
従業員人数 |
平均年齢 |
平均 勤続年数 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
補足説明 |
||
全労働者 |
内) 正規雇用労働者 |
内) パート・有期労働者 |
|||||||
全体 |
805 |
41.7 |
15.2 |
2.7 |
39.1 |
76.0 |
74.3 |
102.7 |
2023.4~2024.3 通勤費・退職金含まず |
男性 |
665 |
42.2 |
15.8 |
||||||
女性 |
140 |
39.6 |
12.2 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
当社は当法律における公表対象会社ではございませんが、働く環境整備に基づく活動を実施しているため、情報の開示をいたします。
3.当社の男女賃金格差が大きい主たる要因は、次の2つと考えております。
(1)管理職に占める女性の割合が2.7%と低いこと
(2)製造部門で多数を占める交替勤務者は男性であり、有給休暇取得者が出た際は、前後の直勤務者が時間外労働で補充するため、時間外手当が増えること
当社は現在、新卒採用およびキャリア採用の両方において、女性社員の採用割合を5割程度としており、主に研究開発、営業、管理部門などへの配置を進めています。今後、これらの部門において女性社員数が増加し、キャリア形成を進めていくことで、全社的に賃金格差は縮小するものと考えています。
② 連結子会社
当事業年度 |
||||||||||
名称 |
|
従業員人数 |
平均年齢 |
平均 勤続年数 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
補足説明 |
||
全労働者 |
内) 正規雇用労働者 |
内) パート・有期労働者 |
||||||||
堺商事㈱ |
全体 |
96 |
40.4 |
11.2 |
0.0 |
50.0 |
64.1 |
64.6 |
61.1 |
2023.4~2024.3 通勤費・退職金含まず |
男性 |
56 |
41.5 |
12.4 |
|||||||
女性 |
40 |
38.8 |
9.7 |
|||||||
カイゲンファーマ㈱ |
全体 |
314 |
43.2 |
17.10 |
5.5 |
25.0 |
55.5 |
75.4 |
65.4 |
2023.4~2024.3 通勤費・退職金含まず |
男性 |
212 |
44.8 |
18.11 |
|||||||
女性 |
102 |
38.1 |
14.6 |
|||||||
レジノカラー工業㈱ |
全体 |
123 |
39.1 |
15.3 |
4.1 |
0.0 |
85.6 |
85.5 |
- (*) |
2023.4~2024.3 退職金含まず *女性の非正規雇用無 |
男性 |
109 |
39.5 |
16.0 |
|||||||
女性 |
14 |
36.4 |
9.9 |
|||||||
㈱片山製薬所 |
全体 |
148 |
40.6 |
12.2 |
3.8 |
100.0 |
81.3 |
81.0 |
86.9 |
2023.4~2024.3 退職金含まず |
男性 |
120 |
41.9 |
13.5 |
|||||||
女性 |
28 |
35.0 |
6.8 |
|||||||
大崎工業㈱ |
全体 |
97 |
44.2 |
17.4 |
10.0 |
0.0 |
88.6 |
83.5 |
- (*) |
2023.4~2024.3 通勤費・退職金含まず *女性の非正規雇用無 |
男性 |
85 |
44.3 |
17.8 |
|||||||
女性 |
12 |
44.0 |
14.3 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 連結子会社の情報開示については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づき、主に従業員数100名を超える連結子会社について情報を開示いたします。
開示項目については、「管理職に占める女性労働者の割合」のみ義務があり、その他項目については連結子会社の参考情報として開示いたします。また、指標や計算方法につきましては各社の定義に基づき算出しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
なお、以下に記す指標および目標ならびに実績値は提出会社単体のものです。グループの目標設定と運営ならびに集計については、今後取り組んでまいります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティ
① ガバナンス
当社はサステナビリティならびにESG(環境・社会・ガバナンス)に関わる経営方針・戦略に関する重要事項について、取締役会による監視体制の下、リスクと機会の大きさを認識し適切な対応を検討し、実行する意思決定を行っています。社会課題に対するステークホルダーからの期待や要請に応えるべく、代表取締役が委員長となりサステナビリティ委員会(年2回以上開催)において事業戦略を鑑みた上で目標や戦略について議論し、進捗管理を実施しています。また、その内容は取締役会に報告しています。
② 戦略
当社は「化学でやさしい未来づくり」をミッションに掲げ、ESG経営の推進によって社会課題を解決し経済的価値も創出することを目指しています。それらは幅広いステークホルダーへ積極的に情報開示を行っています。
③ リスク管理
当社は、環境・社会・ガバナンスに関する重要課題(マテリアリティ)を特定し、全社横断的なマテリアリティマネジメントを通じて、リスク管理を実施しています。進捗についてはサステナビリティ委員会において審議しており、企業の存続と活動に必須の要件として主体的に取り組みます。
④ 指標と目標
当社はマテリアリティごとに指標と目標をKPIに設定し、上記ガバナンスにおいて各指標の進捗状況がモニタリングされ、結果に基づき取り組みに反映しています。
テーマ |
マテリアリティ (重要課題) |
堺化学の主な取組み |
KPI |
||
指標 |
目標 |
実績 |
|||
人々を幸せにする |
人材を育成し、成長を実感できる風土を醸成する |
挑戦する仕組み•能動的に行動する仕組みを整備する
ダイバーシティの推進 |
ストレスチェック実施結果 キャリアへの配慮項目 の偏差値 |
ストレスチェック実施会社の集計 による化学工業の偏差値を上回り、上位を目指す 化学工業偏差値 2022年度50.5 (当社実績2022年度47.5) |
化学工業偏差値2023年度50.7 (当社実績2023年度47.3) |
働きやすい環境をつくる |
新人事制度の導入 働く環境(場所、時間)を整備する
活力のある職場環境づくり |
度数率(100万延実労働時間当たりの労働災害による死傷者数) 強度率(1,000延べ実労働時間当たりの延べ労働損失日数) DX推進 |
安全を第一に働く職場環境を整備 化学工業度数率2021年度1.07(当社実績2021年度0.69) 化学工業強度率2021年度0.02(当社実績2021年度0.00) DX推進の継続 |
化学工業度数率2022年度 1.16(当社実績2022年度 0.70) 化学工業強度率2022年度 0.06(当社実績2022年度 0.00) |
|
地域社会に貢献する |
地域社会との対話
地域団体への協賛加盟 |
レスポンシブル・ケアなどに よる地域対話 協賛加盟団体での社会貢献活動への参画 |
年間1件以上
年間1件以上 |
渡辺下町区専門委員会、下川を考える会 泉ふるさと祭り、堺まつり,いわき踊り小名浜大会、いわき花火大会 いわきカーボンニュートラル社会連携共同講座 RC(レスポンシブル・ケア)堺泉北地区対話集会 etc. |
|
地球環境を守る |
化学物質を適切に管理し、環境負荷の低減と製品安全性の向上を実現する |
燃料転換(重油一LNG) 高効率モーター、LED照明 への更新 太陽光発電パネルの設置 NH3、CO2、H2回収への取組み 公害防止と化学物質管理 レベ ル向上 |
CO2排出量削減率 (2013年度比) 重大な環境事故発生件数 |
2030年度30%削減
0件/年 |
2023年度32%削減
2023年度 0件/年 |
産業廃棄物の排出量を削減する |
3R (Reduce Reuse Recycle) 推進 原燃料・生産プロセスの見直し 産業廃棄物の再資源化 |
産業廃棄物削減率 (2021年度比) |
2025年度25%削減 |
|
|
生物多様性に配慮する |
処分場周辺におけるモニタリング活動の継続 CNLのボランタリークレジット により生物多様性に貢献する |
環境影響評価の事後評価として、動物、植物、生態系調査を実施 CNL導入 |
処分場工事に合わせた 調査の実施 CNL導入の継続 |
2023年度CNL導入の継続 |
|
モノづくりで社会の課題を 解決する |
環境や社会の課題 解決につながる 製品やサービスを 創造する |
全固体電池材料、アンモニア合成触媒、マイクロプラスチックビーズ代替製品 5G関連(低膨張、放熱、低誘電損失、難燃)材料 カーボンリサイクル触媒、抗菌抗ウイルス材料 |
「Smart Materia®認定製品」開発件数 |
2030年度までに5件上市 |
|
責任ある調達を推進する |
調達先への周知•協力依頼、取引先への監査など |
取引先への顧客満足度調査の依頼率 |
100% |
2023年度 100% |
テーマ |
マテリアリティ (重要課題) |
堺化学の主な取組み |
KPI |
||
指標 |
目標 |
実績 |
|||
透明で強固な経営体制を築 < |
取締役会の実効性を高める |
取締役実効性評価アンケートの 実施(毎年1回) アンケート結果に基づく改善の 実践 経営人材育成プランを作成 指名報酬委員会の運営 |
取締役会実効性評価アンケート結果を踏まえ ①抽出した課題の数 ②各課題について議論した回数および延べ時間数 ③導き出した対策数 ④対策の実行数 |
実効性アンケート結果からの課題抽出と改善の実施 |
2023年度 実効性アンケート結果からの課題抽出と改善を実施 |
リスクを把握し対策を講じる |
リスクコンプライアンス教育・研修・周知活動の実施 委員会・部会の効果的な運営 |
重大なコンプライアンス違反件数 全社的リスク管理体制を維持できて いる |
0件/年 有効な状態を維持 |
2023年度 0件/年
|
|
適時•適切に情報を 開示する |
IR•広報活動の活性化、危機管理広報の充実 |
統合報告書またはそれに準じた内容の情報作成と提供 |
2022年度分より、統合報告書またはそれに準じた内容の提供 |
2022年度分の発行は断念し、2023年度分を発行する |
(2)気候変動
① ガバナンス
気候変動など経営上のリスクとなりうる外部環境問題に関しては、取締役会による監視体制の下、リスクと機会の大きさを認識し適切な対応を検討し、実行する意思決定を行っています。
気候変動など外部環境課題に与える影響や社会的責任などに関しては、影響を緩和し課題解決への寄与を拡大するため、代表取締役が委員長となりサステナビリティ委員会(年2回以上開催)において事業戦略を鑑みた上で気候変動に係る目標や戦略について議論し、進捗管理を実施しています。
② 戦略
1)2℃シナリオ:低炭素/脱炭素、カーボンリサイクル技術が普及しサステナブルな製品需要が増加。
項目 |
環境変化 |
想定される状況 |
主な対応策 |
移行 リスク |
CO2排出規制 |
燃料の脱炭素化必要性の高まり 低炭素排出原料•プロセスへの転換によるコストの増加 |
•カーボンクレジット付きLNG使用 •エネルギー使用のさらなる高効率化 •再生可能エネルギー導入拡大 •カーボンリサイクル技術導入拡大 •生産工程から排出される環境負荷低減を 見据えた事業構成、生産プロセスの見直し |
低炭素排出製品への置換 |
化石燃料、石化由来製品 (プラスチック関連製品など)の需要減少 |
||
顧客行動の変化 |
サプライチェーンの中で低炭素排出製品の要望の高まり |
||
事業機会 |
気候変動を緩和する製品の需要増加 |
カーボンリサイクル、カーボンフリー燃料、 カーボン吸着、発電・蓄電関連製品の需要拡大 |
•脱炭素製品の開発 (二次電池材料、水電解材料、カーボン吸着材料、カーボンリサイクル触媒、アンモニア合成触媒) •電子•エネルギー材料の高機能化 (小型化、耐久性向上のための微粒子、 粒度分布均一材料) |
次世代技術の進展 |
モビリティの電動化 エネルギー源としての水素、アンモニア活用 |
2)4℃シナリオ:低炭素/脱炭素、カーボンリサイクル技術が促進されず、異常気象の激甚化や平均気温の上昇の物理リスクが高まる。
項目 |
環境変化 |
想定される状況 |
主な対応策 |
物理 リスク |
異常気象の激甚化 |
生産拠点における風水害被害拡大 夏季の渇水や健康被害等により生産活動の停止、物流の遅延や分断による企業活動全般への被害多発 |
•シナリオに沿った生産拠点毎のBCPの策定 •最適な生産場所の検討、材料調達先の分散化 •健康被害(熱中症など)低減への対応強化 •ロボット化や自動化の推進など操業の無人化 |
平均気温の上昇 |
熱中症対策、冷房コストの増加 適切な対応を実施しない場合の 労働生産性の低下 |
||
事業機会 |
気候変動に適応する製品の需要増加 |
ヘルスケア商品の需要拡大 断熱・遮熱効果を有する製品の需要拡大 テレワークの拡大 抗菌抗ウイルス材料の需要拡大 |
•日焼け止めなど肌ケア商材の拡販 •断熱、遮熱効果材料の開発 •抗菌抗ウイルス材料の拡販 •5G、6G対応製品の拡販 •排水•浄化関連材料の開発 |
原材料調達先の分散化 |
BCP対策による代替需要の機会増 |
③ リスク管理
当社は、環境・社会•ガバナンスに関する重要課題(マテリアリティ)を特定し、全社横断的なマテリアリティマネジメントを通じて、リスク管理を実施しています。気候変動への対応については、ステークホルダーおよび自社の観点から重要度が極めて高い課題としてサステナビリティ委員会において審議しており、企業の存続と活動に必須の要件として主体的に取り組みます。
④ 指標と目標
堺化学は、2050年カーボンニュートラル達成に向けて、CO2排出削減の長期目標を設定しています。目標達成に向け、CO2排出目標をKPIに設定し、省エネ活動の推進、再生可能エネルギーの導入などの短・中・長期の時間軸での排出削減施策を進めていきます。
堺化学のカーボンニュートラル化に向けた移行イメージ
脱炭素化をイノベーションの実現に応じて進め、2050年のカーボンニュートラル化にチャレンジしていきます。
(3)人権尊重
当社グループは、創業当初より人々の安全で健康な暮らしに貢献する事業を行ってきました。経営ミッション「化学でやさしい未来づくり」は、当社の人々への想いを表現するものであり、これを実現するためには活動を行うすべての国・地域において、関連するステークホルダーの人権が尊重されることが重要であると考えています。当社グループは人権を尊重する責任を果たすべく、2022年10月に「堺化学グループの人権基本方針」を策定し、人権尊重の取り組みを推進しております。
① ガバナンス
サステナビリティ委員会の下部組織として人権部会を設置し、人権尊重取り組みの実行及びモニタリングを行っております。とりわけ顕著な人権リスクに対応するため、人権デューディリジェンスに関する計画、実行、モニタリングを中心として、年3回以上開催しています。また、その内容はサステナビリティ委員会に報告しています。
② 戦略
「国連ビジネスと人権に関する指導原則」および日本政府の国別行動計画(NAP)に基づき、特に顕著な人権リスクを「優先対応人権リスク」として特定のうえ、年度ごとに計画表を作成してPDCAサイクルに則った人権デューディリジェンス体制を構築してまいります。
③ リスク管理
2023年度は全グループ会社の取締役及び執行役員を対象とした意識調査を実施し、調査回答を踏まえて重要度評価を行った結果、重要度の高い人権リスクを当社グループの「優先対応人権リスク」として特定いたしました。また、顕在化した人権リスクに適切に対応するため、救済メカニズムの構築にも注力しております。
<優先対応人権リスク>
テーマ |
優先対応人権リスク |
主な関連する ステークホルダー |
|
|
詳細項目 |
||
サプライチェーン上の人権 |
(1)サプライチェーンを 通じた人権課題 |
サプライチェーン上の人権課題 (児童労働、強制労働等) |
・サプライチェーン上の労働者 ・顧客 ・従業員 ・地域社会 |
BtoC 事業における個人情報保護 |
|||
製品の安全性と適切な情報伝達 |
|||
天然資源の利用と環境への配慮 (水、エネルギー、産業廃棄物等) |
|||
賄賂と腐敗 |
|||
反社会的勢力との関係 |
|||
(2)責任ある鉱物調達 |
責任ある鉱物調達 |
・サプライチェーン上の労働者 ・地域社会 |
|
(3)責任あるパーム油調達 |
責任あるパーム油調達 (脂肪酸含む) |
・サプライチェーン上の労働者 ・地域社会 |
|
労働安全衛生 |
(4)安全衛生 |
安全衛生 (事故、労働災害等) |
・従業員 ・サプライチェーン上の労働者 |
製品開発・試作時の安全配慮 |
・従業員 ・顧客 ・地域社会 |
||
(5)化学物質の 適切な保管管理 |
化学物質の適切な保管管理 |
・従業員 |
|
ダイバーシティと職場の人権 |
(6)メンタルヘルス |
メンタルヘルス (ハラスメント等) |
・従業員 ・サプライチェーン上の労働者 |
(7)ダイバーシティの推進 |
ダイバーシティの推進 (女性活躍推進等) |
・従業員 |
<重要度評価の方法>
各人権リスクを(ⅰ)人権への影響(深刻度)、(ⅱ)人権への影響(蓋然性)、(ⅲ)企業とのつながりの3軸で評価し、とりわけ人権リスクを考えるうえで重要となる(ⅰ)人権への影響(深刻度)と(ⅲ)企業とのつながりを重要視した「深刻度×つながり」リスクマップを作成いたしました。なお「深刻度×つながり」リスクマップは、デンマーク人権研究所の「人権優先度の弧(The Arc of Human Rights Priorities)」を参考にしております。
<救済メカニズム>
当社グループでは、企業内部通報制度としてヘルプラインを設置しており、通報者の秘密・匿名性の保護、不利益取り扱いの禁止を明確化したうえで、厳正に対処する体制を構築しております。内部通報制度に関してはp60「コーポレートガバナンスの充実に向けた取り組みの実施状況」をご確認ください。
また社外からの通報を受け付ける体制として、2022年11月に一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)に正会員として入会いたしました。JaCERは「国連ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠して、非司法的な苦情処理プラットフォームを構築し、専門的な立場から参加企業の苦情処理の支援・推進を行うことを目指す機構です。当社グループはJaCER通報窓口の活用をはじめ、より実効的な救済システムの構築に努めてまいります。
(4)人的資本
当社は、思いやりの心と技術革新で社会の快適と安心を支える素材を創造する「化学でやさしい未来づくり」をミッションに掲げています。そのミッションを達成するため、社員がワクワクして働き、様々なステークホルダーが幸せになれる会社、「わくわくカンパニー」を目指しています。
そのような組織になれるよう、私たちは、働く社員の成長を支援するため、以下のような社内環境を整備しております。
① 戦略
<人材育成基本方針>
私たちが掲げたミッションを実現するには、会社と働く人が成長し続ける必要があります。
そのため、以下の人材育成方針を策定しています。
1.仕事に関係する社内外の関係者とコミュニケーションを活発にして事業化意識力を高める
2.多様な人材が健やかに働ける柔軟な環境を整備する
3.多様性を確保するための雇用・育成を計画的に実施する
4.公的資格取得を奨励し自己啓発を促す
5.サステナブルな社会を実現していくための理解と、行動する社員への支援を実施する
<社内環境の整備にかかる具体的施策>
上記方針に基づき、新人事制度の運用とともに、以下の具体的施策を実践しています。
1.職種の統合とグローバル・エリア制の導入
当社は従来、職種を総合職と一般職とに区分していましたが、「基幹職」に統一し、仕事の幅を自ら広げ、新たなことにチャレンジする社員に厚く報いる制度に改めました。また、転居を伴う異動(転勤)を画一的に決めるのではなく、ライフステージに応じて生じる生活環境や価値観の変化に対応できるよう、転勤を自らの意思で選択できるグローバル・エリア制を導入しています。
2.ジョブローテーションとキャリア形成支援
当社は、人材育成の一環としてジョブローテーションを積極的に実施しています。専門性やスキルを磨き上げる一方で、他部署や他分野に対する理解を深めることも大切と考えています。特に経営人材の育成においては、様々な業務を経験して視野を広げ、視座を上げることが重要です。
また、全社員を対象に毎年自己申告書を提出してもらい、所属長や人事担当とのキャリア面談を通じて成長の支援を行っています。
3.ダイバーシティの推進
当社では、社員の誰もが働きやすい環境づくりに努めています。たとえば、家庭と仕事との両立支援として、育児時短勤務期間の延長や、男性育休の推進などに取り組んでいます。自社の取組み度合を測定し、維持向上させるため「くるみん」認定も取得しております。また、DEI促進の一環として、プレ管理職座談会、ママキャリア座談会、パパ育休座談会などを企画・開催し、社員同士で様々な働き方を模索する機会を設けるほか、ダイバーシティ通信を発行して社員の意識向上を図っています。
4.対話型講演会「カチラボ」の実施
「カチラボ」とは、仕事や人生の「価値」と「勝ち(=勝利)」を探求する意味を込めたもので、役員と社員、社員同士の対話集会です。役員のかつての失敗談や苦労話、人生観や仕事にかける思いなどを率直に語り、社員が質問したり意見を述べたりするイベントです。現在は登壇者を社員に広げ、海外での仕事や生活ぶりを紹介して意見交換しています。このような機会を通じて、役員や社員のさらなる成長につなげています。
5.経営者人材育成計画
当社は、次代の経営を担う人材の育成にも注力しています。毎年、執行役員が候補者を選定し、経営者に相応しい社外研修を受講させるとともに、社内では当人にとって負荷の高い「一皮むける経験」をさせる計画を策定・実施しています。人選および計画内容の検討、経過および結果報告については、経営職人材育成審議会ならびに指名報酬委員会にて審議・検証を行っております。
② 指標及び目標
1.キャリア採用者数の増強
迅速な組織レベルと業績向上を果たすには、社内に新しい風を吹き込み、周囲に良い影響を与える、優秀な人材を確保しなければなりません。当社は、新卒者の採用と教育に注力する一方で、経験豊富で即戦力となる経験者の採用も積極的に行っています。当社はキャリア採用者を新規採用の10~30%とすることを目標としています。
|
2023年度 |
目標値 |
新規採用者に占めるキャリア採用者の割合 (中途採用比率) |
45.5% |
10~30% |
2.女性活躍の推進
当社における女性社員数は、現在のところ決して多くはありません。特に製造部門においては、基本的に交替勤務制としていることから、伝統的に男性社員が大勢を占めています。しかし、会社を多様かつ柔軟な組織にし、発展させていくには、女性社員の割合を増やしていく必要があると考えています。
そこで、研究・技術開発部門や管理部門、コーポレート部門などを中心に、積極的に女性を採用して組織レベルを向上させてまいります。
|
2023年度 |
目標値(2030年) |
中核人材※に占める女性雇用率 |
9.1% |
20%以上 |
管理職に占める女性雇用率 |
2.7% |
10%以上 |
※当社は、管理職等級を5段階、基幹職等級を6段階に分けております。「中核人材」とは、基幹職の上位3等級および全管理職を指します。
3.男性育休取得率の向上
当社は、男性社員に対し、育児休業の取得を促していますが、取得者数は十分に増加しておりません。これは、男性社員における育休取得の認知・理解が不足していること、業務や職場に与える影響を懸念していることなどが原因だと推測しています。
今後は、管理職をはじめ全社員に対して育休理解を促進するとともに、業務への影響低減に向けた相談・協議等を進めてまいります。
年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2025年度 (目標数値) |
取得率 |
3.7% |
10.5% |
32.1% |
39.1% |
50%以上 |
4.エンゲージメントの向上
当社は毎年ストレスチェックを実施しております。しかし、社員のエンゲージメント指標である「キャリアへの配慮項目」の数値が低迷しており、その向上のために前述の諸施策に取り組んでいます。全社員が生き生きと働ける組織づくりを目指してまいります。
年 度 |
2023年度 |
当社の偏差値 |
47.3 |
化学工業の偏差値 |
50.7 |
※当社は、株式会社アドバンテッジリスクマネジメントが提供するストレスチェックを利用しています。上記偏差値は、同社が把握・算出したものです。